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青山学院大学 総務担当副学長 魚住清彦氏が語る「社会情報学部」(2008年度設置)
文系・理系の枠にとらわれない柔軟な発想ができる社会人がここから
文理融合の頭脳こそが今求められている
総務担当副学長 魚住清彦
「文理融合」―大学教育の新しい流れとして、最近よく耳にする言葉です。昔から、基礎学力といえば「読み書きソロバン」、どちらもできるのが普通で、多少の得意不得意こそあれ、人間の頭に文系・理系の区別はないのです。高校生の皆さんの中にも、数学は好きだけれど少し苦手、あるいは数学や理科が得意だけれど歴史にも興味がある、そんな人は少なくないはずです。

 一方、社会を見回しても、ほとんどの仕事は文系・理系両方の知識を備えて初めてきちんとこなせる。情報化・グローバル化が進んだ今、ますます両者のバランスが要求されています。

 その中で、大学教育と、その受験に狙いを定めた高校教育だけが、文型・理系をはっきり分けているのは、むしろ不自然といえるでしょう。

 青山学院大学が、来年度、相模原キャンパスに新設する「社会情報学部」が目指すのは、理系の枠を超えて文系がわかる理系人間、そして文系の枠を超えて理系がわかる文系人間の育成。いかなるスポーツ選手にとっても、全身の筋肉をバランスよく鍛えることが大事であるように、いかなる職業に就くとしても、文系・理系の知識や考え方をバランスよく身につけた、いわば「足腰の強い」頭脳は必ず大きな力を発揮すると確信しています。

いろいろなタイプのバランスのよい人材を
総務担当副学長 魚住清彦
本学部を巣立っていくはずの「文理融合型人間」として、私たちは例えば次のような人材を想定しています。

 まず「タフな組織マネージャー」。人をまとめ、組織を運営するために必要なのは一般に文系の能力と考えられますが、現在はそこに情報システムの知識や論理的思考力が不可欠です。それも、ただパソコンが使えるというレベルを超え、システムを戦略的に使いこなす能力が求められるのです。

 「組織に明るい情報システムスペシャリスト」。それぞれの組織の中の複雑な人間関係をきちんと把握し、理解する力がなければ、本当に使える情報システムは構築できるはずがないでしょう。

 そして「数理情報に強い金融アナリスト」。近年はデリバティブなどきわめて高度な数学的理論に基づく金融取引も登場し、経済学の知識だけで経済を分析することは、もはや不可能ともいえます。

 本学部では、それぞれのタイプに応じた履修モデルを作成し、学生が将来のビジョンと必要な学びを結びつけるサポートをします。ただし、学科・コースのような硬い枠組みではありません。

 いずれのコースを選んでも、文系・理系両方の基礎的知識や技術がしっかり身につくカリキュラムを組みました。

 たとえば最近、学生の文章力の低下がよく指摘されますが、本学部では基本的な表現技術のトレーニングを用意します。

 一方、入試は数学抜きの受験も可能な形にしました。高校で文系レベルの数学を学んできた方々に対しても、基礎数学の科目を置いて徹底的にフォローします。

 また、文理を問わず不可欠なコミュニケーション能力については、「使える英語」が身につくよう、パソコンを使うユニークな教材を提供します。

基本にこだわる学びが将来の力に
総務担当副学長 魚住清彦
本学部のカリキュラムには、社会学・経済学などの社会科学系、心理学・教育学などの人文科学系、数学・情報科学などの自然科学系と、幅広い科目が含まれ、自由に履修することができます。しかし、そのすべてについて、高度な専門知識を身につけることは不可能ですし、また必要でもありません。

 本学部が目指すのは、最初にも述べたように、バランスのとれた基礎体力、いや基礎脳力の養成です。ですから、それぞれの学問分野について、最も基本的な「ものの見方」「考え方」を伝えられるよう、講義の内容を工夫します。この部分は、専門の学部で学んだ人の方が、かえって何気なく通り過ぎてしまったり、つい軽視したりしがちなところかもしれません。

 もちろん本学部では、こうした基礎的な科目の上に、それぞれの関心にしたがって、特定の分野の専門知識が習得できるようなカリキュラムを用意します。したがって、本学部の卒業生は、自分の得意分野をしっかり持ちつつも、人とは一味違う幅広い視野で仕事を、社会を見つめ、独自の発想で新しいチャンスを切り開いていくことでしょう。

 なお、本学部は同じく来年度、大学院も新設する予定です。情報社会学の専攻を置く予定で、学びなおしを考えている社会人の皆さんにも是非集まっていただきたいと考えています。

 文系・理系の枠にとらわれず、いろいろなことに興味があって、社会に出て本当に役に立つ力を身につけたい、そんな高校生諸君をお待ちしています。

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