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※掲載の肩書は取材当時のものです。

学習院における初等教育について ~学習院初等科~

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学習院初等科は1877年(明治10年)に創立され、今年で137年目を迎える。戦前の「質実剛健」、戦後の「自重互敬」の教えから生まれた「真実を見分け、自分の考えを持つ子ども」の育成を目標に掲げ、知育・徳育・体育のバランスの取れた教育を行っている。また、近年のグローバル化の流れにも柔軟に対応しつつ、学習院ならではの伝統に培われた校風を大切にする初等教育について、酒井竹雄・学習院初等科長が語った。そのインタビューの模様をお届けする。

わかる授業は、楽しい授業

酒井 竹雄(学習院初等科長)

——今年4月に学習院初等科長に就任されましたが、まずは目指す教育の方向性についてお聞かせください。

 私は初等科長への就任にあたり、学習院初等科の教育目標である「真実を見分け、自分の考えを持つ子ども」の育成に向けて、「わかる授業は、楽しい授業」というスローガンを掲げました。

 子どもたちにとって、わからないままに進んでいく授業は実につまらないものです。ついにはやる気を削いでしまうことにもなりかねませんし、そうなれば当然成績も下がります。誤解して欲しくないのは、「楽しい授業」といっても、教員が面白い話をしたり、冗談を言ったりしていればいいというわけではありません。問題は子どもたちが「わかる」ために何をすべきか——。まずは基礎・基本をていねいに教えていくことだと考えています。授業の中でいろいろなことがわかってくると、子どもたちは授業が面白く、楽しいと感じるようになり、取り組む姿勢も変わります。楽しみながら理解を重ねていくことで、学力の向上とともに、最終的な教育目標である「真実を見分け、自分の考えを持つ子ども」に迫っていけると考えています。

 もうひとつ強調したいのは、グローバル化への対応です。すでに学習院では院内の他の学校を含めた学園全体でグローバル化をにらんだ取り組みを進めており、初等科でも4年生から行っている英語教育を3年生から始めようと計画中です。ただ、単純に英語の授業を増やすことがグローバル化につながるとは考えていません。なぜなら日本人としてのアイデンティティーにつながる日本語や日本の歴史や文化・伝統などを理解しない限り、本当の意味でのグローバル化にはならないからです。また、英語の授業を増やすことで、ずっと続けてきた学習院の伝統ある日本語教育を減らすことになるのでは、本末転倒であるとも考えています。

 今後、学習指導要領の改訂を経て、2020年から小学校でも「外国語活動」の充実が図られることになると予想されますが、そういう意味では現在の5日制では対応が難しくなることもあるでしょう。そのため初等科では5日制の見直しも考えていく予定です。

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