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※掲載の肩書は取材当時のものです。

学習院における女子教育について

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いまを生きる女性にふさわしい品性と知性を身につけることを目標に掲げ、社会に貢献できる人間を育成してきた学習院女子中等科・女子高等科。6年間をひとつの流れとした独自の女子教育の中身について、水谷真知子・学習院女子中等科・女子高等科長が語った。そのインタビューの模様をお届けする。

知性と品性を磨き続ける6年間

——学習院女子中・高等科の成り立ちとその教育目標についてお聞かせください。

水谷 真知子(学習院女子中等科・女子高等科長)

 学習院女子中・高等科は、1885年(明治18年)に四谷尾張町に設立された華族女学校を前身としております。維新期の社会事業振興の先頭に立たれた昭憲皇太后がお示しになった「女子独自の教育を」との思し召しに基づいて設立されました。1887年(明治20年)には昭憲皇太后より御歌「金剛石・水は器」を賜りました。これは生徒をダイヤモンドの原石にたとえ、友人たちと切磋琢磨しながらたえず自分を磨くことの大切さを説いたものであり、教育方針の重要な柱となっています。女子中・高等科ではこの御歌が大切に入学式で歌い継がれており、こうした縁から今年4月に明治神宮で行われた昭憲皇太后百年祭記念奉納行事において高等科3年の声楽選択者が「金剛石・水は器」を奉唱しました。

 その後、1906年(明治39年)に学習院女学部、1918年(大正7年)に女子学習院となり、戦中・戦後の混乱を経て、1947年(昭和22年)に学習院女子中等科・女子高等科として再出発いたしました。その間、変わらぬ教育目標としてあったのは、その時代、時代を生きる女性にふさわしい品性と知性を身につけるということでした。中学・高校の6年間は、自分が将来どのように生きていくのかを模索する時期です。御歌「金剛石・水は器」で歌われるように、生涯にわたって品性と知性を磨いていく、その基礎を身につけるための時間であると位置づけています。

 品性とは、気持ちや心映えの問題です。内面を磨くことにより、それが形となって表れるのではないでしょうか。戦後初の学習院院長であった安倍能成先生が掲げた「正直と思いやり」を大切にする中で品性は磨かれていくものだと存じます。品性と知性は分けられるものではありません。中高一貫の6年間の中で「本物にふれる」「過程を重視する」「表現力を身につける」という3点が、どの授業においても特色として挙げられると思います。こうした教育の流れを通して知性を磨き、広い視野を持ち、志を高く掲げ、自分の決めた場で活躍できるような女性を送り出したいと考えています。

―学習院女子中・高等科の一貫教育の特徴について教えてください。

 

 学習院女子中・高等科では6年間の教育課程をひとつの流れとしてとらえ、最初の中1・中2は基礎課程、中3・高1は応用課程、そして高2・高3を発展課程と3つの期間にわけています。

 基礎課程では「学ぶ楽しさを知る」ことを目標に定めています。中1の週32時間の授業の約4割は1クラスを2つに分ける分割授業や、複数の教員が担当するティームティーチング形式の授業を行っています。教員と生徒の距離が近くなることから、生徒は質問や発言の機会が増え、また教員にとっても一人ひとりの生徒の学力を把握しやすくなります。それぞれの生徒へのきめ細かな対応を可能にすることで、基礎学力の定着を図っているのです。また英語に関しては6年間一貫して分割授業を行い、効率的な少人数教育を実施し、コミュニケーション能力の育成に成果を挙げています。

 中3・高1の応用課程では、語学や芸術といった選択科目を設けるほか、実験・実習を通じて自ら考えることができる主体的な授業を増やすなど「考える力を育む」ことを主眼に置いています。さらに発展課程となる高2・高3では文系・理系のコースに分かれます。「自分の学力を磨く」時期ととらえています。特に高3では幅広い選択科目が用意される中で、多様な進路を見据えて、それぞれの好きな分野の勉学を究めるという段階に入ります。

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