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※掲載の肩書は取材当時のものです。

国際社会学部(仮称)から世界へ

2015年7月より、学部名称を「国際社会科学部(仮称)」に変更しております。1/4

平成28年度からの開設を目指す、学習院大学の新学部「国際社会学部(仮称)」。在学中の海外研修の参加を必須とするなど、“実践的な英語教育”を柱の一つとしてグローバル人材の育成を行っていく上で、その大きな鍵を握るのが“世界”を知る外国人教員の存在だ。国際社会学部(仮称)に着任する4人の外国人教員が、グローバル時代を生き抜くための指針について語り合った。その対談の模様をお伝えする。

※なお、新学部は現在設置に向けて構想中であり、学部名、教育内容等計画の一部を変更する可能性があります。

外国人から見た日本とは

——日本について、印象的に感じた経験があればお聞かせください。

マクレガー・ローラ(学習院大学 外国語教育研究センター教授)

マクレガー
 まず思い出されるのは、初めて日本で過ごした大晦日、当時住んでいた札幌の神社で目にした初詣の光景です。静けさの中で行われる厳粛な儀式に私は日本文化の奥深さを感じ、あたりに響き渡る除夜の鐘の音と相まって、大きな感動を覚えました。今ではこの1年の始まりの儀式に参加することを、日本での生活の宝物だと思っています。
 ほかに日本ならではの素晴らしい経験として思いつくのは、夏の打ち上げ花火です。カナダにも花火はありますが、その美しさ、創造性という意味で日本の花火の技術は最高だと思います。また、桜のすばらしさに触れないわけにはいきません。九州旅行で目にした熊本城公園の雄大な桜は、私が目にした最も美しい景色の一つです。元々、日本での滞在は1年限りの予定でしたが、こうした素晴らしい経験をたくさんするにつれ、もっと深く日本を知りたいと思うようになり、今に至っています。
マーチャンド
 私が20代の頃、大阪で数か月ホストファミリーのお世話になったことがあり、そこで地元の中学校で行われる運動会に誘っていただきました。当時は日本語もほとんど話せませんでしたが、皆にとても温かく迎えられ、様々な競技に参加しました。それはとても楽しい時間でしたが、同時に異なる世代の人々が仲良く過ごしている姿にコミュニティーの強い絆を感じ、深く印象に残りました。
 また私はここ数年、正月に京都の北野天満宮を訪れ、書き初めをしています。1年の抱負をしたためようと半紙に向かって筆を手にした時の新鮮な感覚は心身をリフレッシュさせてくれます。新しい1年をスタートさせるという意味でも、素晴らしい慣習ではないでしょうか。

マーチャンド・ティム(学習院大学 国際社会学部開設準備室准教授)

オニール
 私は東京で長年暮らしていますが、もともと日本のローカルな食文化に興味があり、最初に来日したときには1年間ほどインターンシップなどを利用して各地の田舎を巡っていました。過去には高知県の漁業組合でエビ・カニ漁を手伝ったり、福島県の蔵元で田植えから稲刈り、そして酒造りにまで携わったこともあり、今でも時間ができれば地方を訪ねています。酒造りの現場では、伝統的な生活や独特な仕事のリズム、そして酒造りの職人や農家の方が持つ仕事や技能に対するプライドに触れることができ、ますます日本への興味がかき立てられることになりました。
ガルシア
 剣道を修業する者にとって、日本は最高の場所です。10歳から始めた剣道を現在も続けており、来日してからも、日本全国の道場を防具片手に楽しく修業してまわりましたが、どこに行っても、いつも温かく歓迎されたことが印象的です。知らない人に対して何故こんなにも親切にしてくれるのかと、いつも驚きます。学習院大学の剣道部を訪ねた際にも、大変温かく歓迎してもらいました。部員が、いつもお互いに応援し、とても仲良く稽古しているのを見るたびに、剣道の魅力を再確認しています。学習院の部員の何人かとは、フランスで一緒に合宿を行ったこともあり、貴重な思い出です。

——日本に来て最も驚いたことは何ですか。

オニール・テッド(学習院大学 国際社会学部開設準備室教授)

マクレガー
 幼稚園児や小学生など小さな子どもたちが、真冬に公園でTシャツと半ズボンで遊んでいるのを見ると、とても驚かされます。日本では大人も冬の寒い日に薄着でいることが多い印象がありますが、それも子どもの頃から寒さに鍛えられているからかも知れません。
 もう一つは日本では至るところで電線が高所に張り巡らされていて、空の全貌を見ることができないこと。私が育ったカナダでは電線類は地下に埋められています。地震対策など理由はあるのでしょうが、日本には綺麗な景色がたくさんあるだけにもったいない感じがします。
マーチャンド
 日本では大人がかわいいものが大好きであることに驚きます。私が日本で初めて銀行口座を開いた時、通帳とキャッシュカードには、有名なアニメのキャラクターが描かれていました。私は手違いで子供用の口座を開いてしまったのかと思ったのですが、それが標準のデザインでした。日本人の友達には、私がかわいいキャッシュカードを持っていることを羨ましがられました。私の母国イギリスでは考えられないことです。
オニール
 未だに驚くのは、小さな子どもが東京の大都会をひとりで移動していることです。私はアメリカの静かな田舎町で育ちましたが、学校に一人で歩いて行き、自転車であちこちに出かけることを覚えたのは10歳くらいの時でした。残念ながら今のアメリカでは、子どもが一人で通学することは許されていません。小学生がまるで小さなサラリーマンのように、電車の乗り換えをしているのを見るたびに、信じられない思いを抱いています。
ガルシア
 私が一番驚いたのは、大学生の就職活動の長さです。フランスでは卒業年次の5月頃に企業に応募し、1か月か2か月後に企業からのオファーをもらい、勤めはじめるのが9月頃といった感じです。日本では3年生の後半から1年間ほど就職活動を続け、その間ずっとストレスにさらされるという学生も少なくありません。本当に大変だと思います。
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