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※掲載の肩書は取材当時のものです。

グローバル社会における『人の国際化』の推進 ~留学、海外経験から学ぶもの~

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新学部から国際ビジネスの舞台へ

——国際社会科学部の開設が、学習院大学全体のグローバル化に与える影響をどのようにお考えですか。

秋山
 学習院大学は、国際化からは縁が遠いようなイメージを持たれている人が多いかも知れませんが、それはむしろ誤解で、充実した様々な制度を持ち、この規模の大学としては多くの学生の海外派遣や受け入れをしており、教員の研究における国際活動も大変盛んな状況です。新たに国際社会科学部が誕生することによって、これらがさらに活性化することにつながれば、大変喜ばしいことです。また、それに伴い、学習院大学から海外で学ぼうという学生が増えていってほしいと思います。
 私は理学部化学科の教員でもありますが、学生が化学系の企業に就職しても、グローバル化によって今や国内だけで勝負することはできなくなっています。そういう意味でも、学習院大学が全体として今後も国際化に力を入れていくことで、将来的に世界で活躍できる卒業生が増えていくことを大いに期待しています。
入江
毎年、国際社会科学部の学生が留学を経験し、そこで得たものをキャンパスに持ち帰ってくることで、他の学部の学生たちに与える影響は大きくなると期待しています。また国際社会科学部のカリキュラムでは、2年生の後半より英語で社会科学の専門科目を学びます。こうしたカリキュラム上の特性は、日本語がそれほど得意でない外国人留学生たちに対して学習院大学の門戸を広げることにもつながり、そういった意味でも大学全体のグローバル化にも寄与できるのではと考えています。
入江先生が仰るように、国際社会科学部では日本の普通の高校で勉強してきた学生たちと、英語しかできないような外国人留学生たちが机を並べて共に勉学に励むといった状況になることが考えられます。主として留学生向けに、英語で提供される専門科目のみを履修して卒業できるプログラムを提供している大学も国内にありますが、その場合、留学生だけで固まってしまうコミュニティになりがちです。国際社会科学部では、様々な語学のレベルにある者たちが共に英語で学ぶ環境にあるという意味で、学習院大学における新たな多様性を生み出す場になってくれるものと期待しています。

——最後に読者に向けてメッセージをお願いします。

入江
国際社会科学部は英語だけを学ぶための学部ではありません。将来、国際ビジネスの舞台で活躍したいと考える学生に来てもらいたいと思っています。国際社会で起きている様々な問題に対して強い関心を持ち、課題を発見し、その解決に貢献したいと考える学生たちの手助けをするために、海外で研鑽を積み、多様なバックグラウンドを持つ教員が集まりました。その教員たちと、学生たちが学ぶことを楽しいと思えるような学部にしたいと思っています。
海外で自分の意見を伝えようとするとき、ただ英語ができるだけでは十分ではなく、そこに中身が伴っていないと話になりません。国際社会科学部が目指すのは、伝える手段である英語と、伝えたい中身の両方を身につけてもらおうということです。ここで学ぶ社会科学とは、法学、経済学、経営学、社会学、地域研究など非常に幅広い分野にまたがっています。それぞれの関心に応じて、自分が伝えたい中身を伝えられるだけの国際社会に関する知識と分析力を身につけ、さらに外部に発信していく力をつけるだけの科目を提供できるものと考えています。ぜひ、意欲のある学生たちに来てもらいたいと思います。
秋山
国際社会科学部の誕生により、学習院大学全体としての多様性が増すことは大変うれしいことです。国際交流センターとしても、学習院大学の学生たちがより積極的に海外へと飛び出していけるよう、様々な角度からサポートしていきたいと考えています。
[2015.12.04]
プロフィール

秋山 隆彦(学習院大学 国際交流センター所長、理学部教授)

秋山 隆彦(学習院大学 国際交流センター所長、理学部教授)
1985年、東京大学大学院理学系研究科化学専門課程博士課程修了(理学博士)、同年塩野義製薬株式会社に入社、研究所勤務。88年愛媛大学工学部助手、92年スタンフォード大学博士研究員を経て94年学習院大学理学部化学科助教授。97年より教授(2015年より国際交流センター所長)。専門領域:有機合成化学

入江 恵(学習院大学 国際社会科学部開設準備室 教授)

入江 恵(学習院大学 国際社会科学部開設準備室 教授)
1990年、カナダ・ウエスタンオンタリオ大学卒業。2004年、桜美林大学基盤教育院外国語デパートメント(旧外国語教育センター)講師。05年、アメリカ・テンプル大学大学院教育学研究科修了(教育学博士号取得)。11年、東海大学外国語教育センター准教授。同年、テンプル大学ジャパン大学院教育学研究科非常勤教授。14年より現職。専門領域:応用言語学、英語教授法(TESOL)。

星 明男(学習院大学 国際社会科学部開設準備室 准教授)

星 明男(学習院大学 国際社会科学部開設準備室 准教授)
2001年、東京大学法学部卒業。04年、ハーバード大学ロースクールLL.M(法学修士)課程修了。05年、ニューヨーク州弁護士登録。12年、ケンブリッジ大学ジャッジビジネススクールM.Fin(ファイナンス修士)課程修了。東京大学大学院法学政治学研究科助手、西村あさひ法律事務所フォーリンアトーニー(外国資格弁護士)等を経て、15年より現職。専門領域:会社法、証券法、商取引法、国際ビジネス法、法と経済学。

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