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※掲載の肩書は取材当時のものです。

まじめに世界を目指すために必要なこと

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今年4月、学習院大学に52年ぶりとなる新学部・国際社会科学部が誕生する。グローバル化が急速に進展し、国境を超えたビジネスがますます活発化する中、若者たちは何を身につけ、何を覚悟すべきなのか。新学部の学部長に就任予定の末廣昭先生と井上寿一学習院大学長が、グローバル社会を生き抜くための指針と新学部の狙いを語った。その対談の模様をお伝えする。

好奇心が行動力を呼び起こす

——今春、学習院大学に新設される国際社会科学部の学部長に就任されるにあたり、末廣先生のこれまでの海外との関わりについてお聞かせください。

末廣 昭(東京大学社会科学研究所教授・学習院大学国際社会科学部 学部長就任予定)

末廣
 私は1970年に東京大学に入学した当初からアジアの出来事に興味を抱いておりました。当時、アジアの経済に関する研究や報道はほとんどなく、あったとしても中心は政治、とりわけナショナリズムに関するものでした。60年代後半、高度成長が一段落した日本は比較的閉塞的な状況にありましたが、その反面、アジアはベトナム戦争のさ中で激しく動いており、そこに関心を引かれました。大学卒業後は大学院に進み、このときは博士課程まで決まっていたのですが、より深くアジアのことを知りたいと考え、修士修了のあと中退して政府系研究機関であるアジア経済研究所へ移りました。
 11年間、籍を置いたアジア経済研究所ではタイを中心に東南アジアを担当。そのうち2年半はタイ国チュラーロンコン大学に海外研修員として滞在しました。とはいえ、最初の2年間は現地の人とコミュニケーションを取る訓練のようなものです。研究するというよりは、ありとあらゆる現地の食事にトライし、できるだけ多くの人々と交流し、その体験が積み重なっていく中で、“とにかく行動する”という私自身の研究スタイルが出来上がっていったのだと思います。その根っこには強い知的好奇心があります。
 ここ10年はタイを中心とする東南アジア諸国(ASEAN諸国)の政治経済の変化や、中国、インドを含む新興アジア諸国の経済成長と社会問題の研究に取り組み、東京大学では「アジア社会経済論」や「アジアの産業と企業」をテーマに講義を行ってきました。そして本年4月には学習院大学の新設学部「国際社会科学部」に赴任し、「地域研究の手法」「アジア経済論」「Politics and Economy in Southeast Asia」などを担当する予定です。

井上 寿一(学習院大学長)

井上
 末廣先生は、研究室の中に閉じこもって、黙々と難しいことを考えてきたような研究者ではありません。積極的にフィールドに飛び出し、現地の人と日常的なコミュニケーションを重ねる中で課題を見つけ、研究を進めてこられました。このような先生の行動力あふれる研究スタイルを学ぶことは、多様性に満ちた国際社会での活躍を目指す新学部の学生たちにとって、非常に有意義なものになると強く期待しています。
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