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企業ナビ特集

第4回 首都高速道路株式会社

首都高速道路株式会社 代表取締役会長 長谷川 康司氏

お寄せいただいたご意見を基に、
さらに具体的な検討を進めてまいります

長谷川 康司氏
首都高速道路株式会社 代表取締役会長

 2008年秋、首都高速は「均一料金」から「距離別料金」に移行する。距離別料金を導入する理由は何か。意見募集案を示して、一般からの意見募集を行っている首都高速道路の長谷川康司会長に狙いなどを聞いた。(聞き手・読売新聞東京本社編集委員 近藤和行)

ETCの普及で、合理的な距離別料金の導入が可能に

――新しい料金制度を導入するそうですね。

 1962年の首都高開通から45年間、走行距離に関係なく一律料金とする「均一料金」を採用してきました。しかし、来秋から、走行距離に応じて料金が変わる「距離別料金」に料金体系を変える予定です。

 JRや私鉄、航空など交通機関は、ほぼ例外なく距離別料金です。首都高は住宅密集地などを通すため、十分な料金所スペースが確保できませんでした。入口に料金所があっても出口には料金所が作れなかったため、均一料金しか採用できなかったのです。そのため「利用距離が違うのに同じ料金では不公平」などの声が、道路の延長が長くなるにつれて大きくなってきました。しかし、ETCの整備が進み、出口を把握できるようになり、瞬時に距離別料金を計算・収受することが技術的に可能になりました。それが距離別料金を導入する理由です。

――意見募集案の内容は。

 例えば、東京線を走る普通車は、現行だと一律700円です。これが、意見募集案では初乗りが400円で、以降、距離に応じて50円刻みで料金が上乗せされ、上限は1200円です(※)。大型車はこれまで通り普通車の2倍の料金です。
※自動料金支払いシステム(ETC)利用の場合

ETC未搭載車のための補完システムを開発中

――距離別料金の導入は、渋滞解消などにも効果があると主張されています。

首都高11号台場線の観光名所「レインボーブリッジ」

 近距離の料金が安くなることで、気軽に首都高が利用できるようになると思います。「首都高を使えば早く行けるけど700円が惜しい」と思い、節約していた人の利用が増えるでしょう。また「700円も払ったから、渋滞していても我慢して首都高に乗り続ける」という方も多く、渋滞をさらに激化させる面もあったと思います。気楽に利用できれば、混雑状況に合った合理的な経路選択が可能になり、渋滞の緩和に加え、排ガス抑制など環境面でも好影響が期待できます。

――ETCを装着していない車は走行距離を測定できません。距離別料金が適用されないのでしょうか。

 首都高のETC利用率は平日で79%に達していますが、装着されていない方への配慮が不可欠と考え、非ETC車にも距離別料金を適用する補完システム「首都高X」を開発しています。入口付近の店舗などで簡易通信機を貸し出し、それで距離を測定します。この場合、電子マネーで料金を支払っていただくことになります。「首都高X」は、ほとんどの車にご利用いただけます。

10月末まで意見募集案への幅広い意見を募集中

――上限料金が高すぎるという声があります。

 確かにそういう声があります。意見募集案では、お客様の半数以上は、負担が現行以下になるよう料金水準を設定しました。東京線では、54%のお客様は、料金が横ばいか下がる計算になります。ただ、提示した案はあくまで意見募集のための案です。今回、公共的な料金の設定では初めて意見募集を行います。寄せられる意見を十分に聞いて、最終案に反映させるつもりです。

――ほかに割引制度はあるのですか。

 東名高速などの「高速自動車国道」と連続して首都高を走行する場合の割引を設定します。また、都心の混雑を緩和させるため、都心環状線を横切らず中央環状線経由で迂回利用する場合も割引料金を検討します。さらに、早朝・深夜の割引率など、曜日別・時間帯別割引の見直しも考えています。具体的内容はこれからですが、割引についても意見を求めています。

――意見を言うにはどうすればよいのですか。

 首都高速道路のホームページや、パーキングエリアなどでお配りしているはがきなどにより、意見を発信できます。10月末まで意見を募集し、来春までに最終案を取りまとめます。

 お客様の安全と快適を第一に、民営化後も引き続きコスト削減と利用促進に努めています。成果は、お客様の「安全と快適」に還元し、使いやすい首都高にしていきたいと考えています。

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