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英語スピーチコンテスト5冠の女王! 秘訣は「文法」「発音」よりも…

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小島 瑠莉(こじま・るり)/政治経済学部 4年

「英語そのものよりも論理的思考力、表現力、共感を得られる内容が求められるスピーチコンテスト」

 大学生を対象とした英語スピーチコンテストのうち「天野杯全日本大学生英語弁論大会」(主催:獨協大学英語会)をはじめ5つの大会で優勝し、輝かしい結果を収めてきた小島瑠莉さん。英語スピーチを始めたきっかけと本番に臨むまでの準備、現在模索中の将来について聞きました。

――英語スピーチを始めたきっかけを教えてください。

 まず私のバックグラウンドをお話しすると、父の仕事の関係で、中学3年間はメキシコのインターナショナルスクールに通っていました。学校の中では英語、外では公用語のスペイン語を話す環境で3年間とても苦労しました。高校で日本に戻ってから「もっと英語を勉強したい」と思っていました。そして早稲田に入学して公認サークル「英語部(WESA)」に入部しました。もともと英語スピーチをやるつもりではなく、先輩たちの人柄や部の雰囲気に魅力を感じて入部したのですが、スピーチコンテストの舞台に立つ先輩の姿を見て、スピーチを始めるようになりました。

WESAの夏合宿

――舞台に立つまでにどんな準備をするのでしょうか?

 舞台に初めて立ったのは、WESA内の新入生を対象とした暗誦コンテストでした。何となく参加したのですが、そこで舞台に立つ快感を覚えて本格的に始めるようになったんです。各大会に出るためにはスキルアップが必要だったので、そこから練習などに本格的に取り組むようになり、2年生の秋に初めて全国大会に出ました。英語のスピーチコンテストはまず原稿を書くところから始めるのですが、最初にテーマを考え、まとめるのに約1カ月、そこから読む練習を始めます。参加した大会でのフィードバックなどを基にリライトをして、原稿を組み直していく作業を続けていきました。

――準備する中で苦労したことを教えてください。

 英語でエッセーを書くことはこれまでも授業などでもありましたが、スピーチは論理的思考力、表現力、オーディエンスに対して共感を得られるような文章構成力が求められるので、それが通常のエッセーとの一番の違いであり、一番苦労した点です。またスピーチならではの発音のコツなどもあり、先輩たちにゼロから教えてもらい徐々にできるようになっていきました。英語はもちろん大事な要素ではあるのですが、自身で選んだテーマに対する情熱やどれだけリサーチをして準備してきたか、論理的に考えられているか、そして質疑応答で明確に適切に回答できているか総合的に判断されるので、英語そのもの(発音・文法)については評価のウエートはあまり置かれていないと思っています。各大会で評価のポイントは異なりますが、私は聴衆の視点を常に意識することに力を入れていました。スピーチとは語り手が一方的に話す競技ですが、聴いてくれる人がいなければ成り立ちません。分かりやすい論理展開や文章構成、情景が浮かんでくるようなレトリックなどを心掛けたことも、審査員から高い評価をいただいた要因だったように思います。

――スピーチのテーマはどのように決めるのでしょうか?

 テーマは自分で自由に決めることができます。私は2年生の時は、「Save the Broken Hearts from Sharp Knives」というタイトルで日韓関係、特に韓国人に対するヘイトスピーチについてスピーチを行いました。3年生の時は「Hope for the Best, Prepare for the Worst」というタイトルで医療問題、特に妊婦が罹患(りかん)することでの胎児への影響についてです。テーマは1年間自分が真剣に向き合って、準備していく必要があるので、「自分が本当に伝えたい」と思えることを選ぶようにしてきました。また英語での質疑応答もあるため、事前にしっかりリサーチしておく必要もあります。

――数々の大会で優勝を重ねてきましたが、特に印象に残った大会はありますか?

 やはりホームである早稲田杯での優勝が印象に残っています。早稲田杯はスピーカーとして舞台に立つだけではなく、スタッフ運営も行っているので、WESAの仲間たちと一緒に達成感が得られる大会でした。そして観客の中に知っている顔がたくさんある舞台に立ち、満足のいくスピーチを行うことができました。ホームでの舞台は安心感もあるのですが、同時にプレッシャーも相当なものでした。

――他大学の出場者は気になりますか?

 気にならないと言えばうそになりますし、競技なので当然ライバルではあります。スピーチはお互い共感できるものを目指すもの。ディベートのようにぶつかり合うものでないので、バチバチした関係ではないです。他の出場者との差別化は意識しながらも、それぞれの意見を尊重しながら自分のスピーチをいかに磨いていくのかが重要だと思って取り組んでいました。

ホーム早稲田の舞台は特別

――英語以外で学生生活に取り組んできたことを教えてください。

 国際関係にもともと興味があったので政治経済学部に入学したのですが、3年からは国際政治史に関するゼミに所属しています。このゼミでは東西冷戦を軸に現在の国際関係への影響について考察するのですが、韓国の大学生と交流する合同ゼミも毎年開催されています。今年の2月には来日した韓国の大学生と数日間にわたりディスカッションやプレゼンテーションを行うだけではなく、都内各地へ案内する機会もあり、とても楽しかったです。

――将来について教えてください。

 就職活動がスタートしたばかりなので、卒業後の自分の進路についてどういう道に進みたいのか、現時点でははっきりしていません。ただ、スピーチを通じて人前で話す度胸と論理的に考える癖がついたこと、そして大会でさまざまなスピーチを聴いたり、後輩にスピーチを指導していく中で、他の人の意見に耳を傾けたり、共感することの大切さを学んできたので、そういった部分を社会に出てからも生かせればいいなと思っています。もちろんこれまで取り組んできた英語を少なからず使える環境で、海外との接点が多くある仕事をしたいです。それがどんな舞台であるかは、これから探していきます。

早稲田杯はスタッフとして運営にも参加

仲間たちに見守られながらの表彰式

(提供:早稲田ウィークリー

小島 瑠莉(こじま・るり)/政治経済学部 4年

【プロフィール】
 埼玉県出身。早稲田大学本庄高等学院卒業。韓国のドラマや音楽が好きで、韓国語の勉強もスタート。勉強を始めて1年で韓国語のスピーチコンテストにもチャレンジ。英語でのスピーチとは異なり、「必死に覚えて話す」というレベルで英語でのスピーチコンテストの数倍も緊張したと語る。

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