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フェンシング全日本選手権V 松山恭助「東京五輪を最高の状態で」

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松山 恭助/スポーツ科学部 3年

「個人戦よりも団体戦、早稲田のために勝ちたい」

 2008年の北京五輪で太田雄貴さんが日本初のメダルを獲得してから注目を集めるようになったフェンシング。同じフルーレ(※)の選手として昨年は世界ジュニア選手権、さらに全日本選手権個人戦で優勝した松山恭助さん。世界の舞台で戦う心構え、学生生活について、そして2020年に控える東京五輪を含めた今後の目標について聞きました。

※手足を除く背中を含む胴体のみへの攻撃が有効となる種目で、攻撃は突きのみ。「攻撃権」があり、「攻撃権」がない状態で有効面を突いても得点は入らない。

――フェンシングの魅力について教えてください。

 フェンシングはフルーレ、エペ、サーブルの3種目あるのですが、日本ではその中でもフルーレが最もポピュラーで、フルーレから始める人が多く、自分もそれを最初にやりました。世界的にはエペ(※)が人気なのでフルーレから転向する選手もいるのですが、自分は他の種目に魅力を感じなかったのでフルーレを続けています。フルーレは主導権を握ることが重要な種目で、より繊細、よりクリエーティブな部分があります。自分のイメージしたプレーをその通りにパフォーマンスとして発揮できたときや、それで勝利を手にすることで得られる満足感が最大の魅力です。

※頭の先からつま先まで全身が有効面となる種目で、攻撃は突きのみ。フルーレと異なり「攻撃権」はなく、同時に有効面を突いた場合には両者に得点が入る。

練習中には他の選手に積極的に声を掛ける

――早稲田大学に入学した理由は?

 小学生でワセダクラブに入り、早稲田大学の道場で練習を積んできました。指導をしていただいた方が全て早稲田大学の出身者だったのと、その頃から肌で感じていた早稲田の雰囲気が好きで、「自分のホームは早稲田だ」と思っていました。当時の川名宏美監督から「大学生になったら早稲田に戻ってチームを引っ張っていってくれ」と言われていたこともあり、自分の中で早稲田以外に進学する選択肢はありませんでした。早稲田に入ってフェンシングをやるために勉強にも取り組んできました。高校の時から海外遠征なども多く、フェンシング中心の生活だったので、勉強の時間を確保するのは正直大変でした。先を見据えたタイムマネジメントやスケジュール管理など、限られた時間の中でいかに効率よくやるかを意識しながらやってきたのですが、それは今でも役立っています。

――どんな学生生活を送っていますか?

 スポーツ科学部にはトップアスリートが多く在籍しているので、日々たくさんの刺激を受けています。他の競技も結果はチェックしていて、早稲田の仲間として彼らの活躍は純粋にうれしく思いますし、「自分ももっともっと頑張っていかないと」と思いながら活躍を見ています。授業面では、これまでの自分にはスポーツに対してアスリート視点しかありませんでしたが、スポーツ科学部では、スポーツビジネスや学校教育、身体のメカニズムなどいろいろな視点を学び、考えられるのでとても新鮮です。授業で学んだことがパフォーマンスへダイレクトに反映できているかは分かりませんが、知識を得ることはとてもためになるし、楽しいです。

――昨シーズンは全日本選手権での個人優勝などもありましたが、印象に残っている試合は?

昨年の関東学生選手権にて(写真提供:早稲田スポーツ新聞会)

 全日本選手権など個人戦で勝てたことは純粋にうれしいですし、当然印象に残っています。ただ、小さいころから早稲田に対する思い入れがとても強いので、大学を背負って戦う試合は自分にとって特別なものです。もちろん個人戦も重要だし、勝つことで早稲田に貢献できるとは思うので、常に優勝を狙っていますが、団体戦の勝利が早稲田への貢献に直結すると思うので、団体戦で勝ちたいですね。

 強敵だった法政大学に対し、一時リードしながら最後に負けてしまった関東学生選手権は残念でしたし、悔しい思いをしたので特に記憶に残っています。日本代表として世界で戦う自分が早稲田のチームに求められているのは、常に勝ちを求め、勝ちをもたらすことだと思っています。他大学のレベルも高いので大量得点は難しくなっていますが、しっかり役割を果たせるようにしたいです。あとはチームの仲間たちを声を出してしっかり応援し、勝てるチームを作って、団体戦で優勝したいと思っています。

昨年の全日本選手権にて (写真提供:早稲田スポーツ新聞会)

――リオ五輪にはトレーニングパートナーとして参加されましたが、オリンピックの舞台を間近で実際に見た感想は?

 ブラジルの国民性もあり、他の競技も含めて独特な雰囲気のオリンピックだったと思います。フェンシングでは通常起こらないブーイングが会場で起きるなど、圧倒されました。普段戦っている選手たちがいつもとは違う殺気を感じるほどの集中力で臨み、闘志や勝ちにこだわる執着心をむき出しにしている姿を目の当たりにできたのは、次のオリンピックに向けていい経験だったと思います。

――世界で戦っていく中で、松山さん自身に今必要な部分は何でしょうか?

 自分の中では技術面、精神面など全てだと思っています。もちろん東京五輪を見据えてやっているのですが、あまり先のことを考え過ぎると思い詰まったり、不安に思ったりマイナス思考になってしまうので、とにかく今を大切に、毎日成長することだけを考えています。全ての面でまだまだと思うので、勝つために磨いていきたいですし、成長は無限大だと思っています。

 シニア(20歳以上)のワールドカップが5月に控えています。これまで最高位がベスト32だったので最低でもそれをクリアしたいですし、それを超えるための準備をしています。今のところいい感覚で練習に取り組めているので楽しみです。8月のシニア世界選手権ではメダルを目指しています。シニアの大会なので、なかなか難しいとは思いますが、できないことはないと思っているのでチャレンジします。同じく8月のユニバーシアードでは優勝を目指します。

――2020年の東京五輪での目標を聞かせてください。

 とにかく最高な状態で2020年を迎えたいですね。万一負けたとしても「これだけ準備したんだから大丈夫だ」と思えるぐらいの練習を積みたいですし、技術を兼ね備えたいと思っています。メンタル的にも自信というか余裕を持って迎えたいです。もちろん目指すは金メダル、そこだけを目指していきたいですね。

(提供:早稲田ウィークリー

松山 恭助(まつやま・きょうすけ)/スポーツ科学部 3年

【プロフィール】
 東京都出身。東亜学園高等学校卒業。自宅近くのスポーツセンターでフェンシング教室をやっているのを母が聞きつけ、2歳上の兄と4歳から通うようになったのがフェンシングを始めたきっかけ。世界の舞台で戦う中で「オリンピックのメダリストはリスペクトするが目指す選手はいない。自分のスタイルを確立していきたい」と語る。

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