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U-20サッカーW杯 日本代表GKを通して痛感した、プロと大学生の違い

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小島 亨介/スポーツ科学部 3年

「まずは東京五輪、そしてA代表でW杯へ」

 5月に開催された「FIFA U-20 ワールドカップ韓国2017」(※1)。グループステージを突破した日本は、ラウンド16(※2)で優勝候補のベネズエラ相手に惜しくも0-1で敗退しましたが、世界でも十分戦えることを証明した大会でした。この大会に日本代表として全試合フル出場し、ゴールキーパーを務めたのが、レギュラー選手唯一の大学生・小島亨介さん。普段はア式蹴球部に所属し、東伏見サッカー場で汗を流す小島さんに、サッカーのことや大学生活について聞きました。

※1「U-20」は20歳以下の選手だけが出場可能な大会。

※2「グループステージ」から勝ち上がった上位16チームがトーナメント戦の「ノックアウトステージ」に出場でき、トーナメント初戦にあたる「ラウンド16」でベスト8を争う。

――まず初めに、サッカーを始めた理由とゴールキーパーになったきっかけを教えてください。

 幼稚園年長のときに日韓ワールドカップ(2002年)をテレビで見て、単純に憧れて小学校1年からサッカーを始めました。実は父親が野球好きだったこともあり、よくキャッチボールをしていたので、野球を始めようとしていたのですが、地元の野球クラブが小学校3年からしか入れないということで、サッカーにしたんです。初めはフィールド(ゴールキーパー以外のポジション)をやっていましたが、6年生のときに、試合の合間にキーパーをやってシュートを受けているところを見たコーチに勧められて、キーパーを始めました。正式にキーパー1本にしぼったのは中学校1年からです。

――プロ入りではなく、早稲田大学に入学した理由は?

関東大学リーグ戦(第10節vs神奈川大学)にて=写真:早稲田スポーツ新聞会

 中学校3年から高校3年まで名古屋グランパスの下部組織に所属していて、そのままトップ(プロ)に上がりたかったのですが、残念ながらその時点では上がれないという判断を受け、大学に行くことを決めました。高校3年のときに2~3日ですが早稲田の練習に参加し、先輩方のサッカーに取り組むひたむきな姿勢に感銘を受け、自分に足りなかった部分がこの環境にはあるなと感じて早稲田大学への入学を決断しました。

――意外にも大学ではなかなかレギュラーになれなかったと聞きましたが…?

 昨年公式戦に出場したのは3試合だけです。日本代表に招集されていた期間ももちろんありましたが、二つ上の先輩に今年プロになった後藤雅明選手(2017年スポーツ科学部卒業、湘南ベルマーレ所属)がいて、なかなか越えることができませんでした。自分の実力が足りないということは分かっていたので、成長して絶対スタメンを取ってやるということを意識してやっていました。今シーズンからは正ゴールキーパーとして、大学のリーグ戦にも出場しています。今年は1部リーグへの復帰が懸かっているので、大学の試合も全力で頑張っています。

――プロ選手の集まる日本代表と大学生との違いはどう感じますか? 大学に入って良かったと思うことはありますか?

関東大学リーグ戦(第11節vs国士舘大学)にて(後列左端が小島選手)=写真:ア式蹴球部

 大学にも上手な選手はたくさんいますが、戦術理解度や判断スピードなど、頭を使う部分がやはりプロとは違うかなと思います。例えば、久保建英選手(FC東京U-18所属)はまだ高校1年ですが、頭の回転が速く、監督の指示にもすぐ対応できることもあり、今回のU-20のワールドカップでも直前に招集されましたが、すぐに順応して試合に出場していました。

 大学に入って良かったと思うこともあります。大学の練習では、代表練習と違ってキーパーコーチが毎日いるわけではないので、自分でトレーニング立案をしたり、他のポジションの選手からも指摘してもらったりして、自分に足りない部分や伸ばしたい部分が明確になるのはいいですね。

――大学の試合で印象に残っている試合を教えてください。

 一番印象に残っているのは、初めて公式戦に出た試合です。昨年6月に行われた関東リーグに出場させてもらいました。結果的には負けてしまいましたが、公式戦の重みや全部員の思いを抱える試合を経験できたことは、自信につながりました。日本代表とは違う緊張感があったのを覚えています。

――先日のワールドカップでの試合を振り返ってみていかがですか?

サッカーU-20 W杯ラウンド16・ベネズエラ戦の前半セーブする小島選手=写真:共同通信社

 チームとしては、日本の良さである組織的な攻撃や守備は通用したと思います。ただ、最後の決定力に差があることを感じました。ゴール前で守り切る力も、世界との差を痛感しましたね。個人としては、身長が高く、腕や足のリーチも長い海外の選手に負けないよう、もっと守備範囲を広げていきたいと思いました。それにはポジショニングや判断力に加え、フィジカル面など、全てにおいて向上していくことが大事だと思っています。

――今後の夢や目標を聞かせてください。

 夢は、A代表(※3)の守護神としてワールドカップに出場し、多くの勝利に貢献することです。2020年の東京オリンピック開催時も23歳なので(※4)、ぜひ守護神として出場したいと思っています。日本は開催国なので出場は決まっていますが、間もなくアジア一次予選が始まるので、また代表選手に招集されて正ゴールキーパーになれるよう頑張りたいです。

※3 国際サッカー連盟(FIFA)が認定している大会で、最強の代表チーム同士で行う試合(「国際Aマッチ」と呼ぶ)に出場する、年齢制限のない日本代表のこと。フル代表とも言う。

※4 オリンピックは「U-23」(23歳以下)の選手だけが出場可能なため、現在「U-20」の選手は2020年開催の東京オリンピックに出場できるチャンスがある。

サッカーU-20 W杯グループステージ・イタリア戦に臨む日本代表(後列左端が小島選手)=写真:共同通信社

(撮影=商学部 5年 笹津 敏暉)

(提供:早稲田ウィークリー

小島 亨介(こじま・りょうすけ)/スポーツ科学部 3年

【プロフィール】
 愛知県出身。東海学園高等学校卒業。東伏見サッカー場から徒歩1分もかからない紺碧寮で生活しているため、授業のない日は一日中、東伏見にいることが多い。日本代表に招集されると、月1回、10日間ほど海外遠征に行くこともあるが、授業で遅れてしまった分は、友達に聞いたりプリントを見せてもらったりして勉強している。好きな授業は「サッカー(笑)」。初心に戻れるのが楽しいそう。サッカー以外の趣味は、映画やドラマなどの動画鑑賞。

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