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早稲田評論

▼音楽評

橋田 朋子/早稲田大学理工学術院表現工学科専任講師  略歴はこちらから

20周年を迎えた明和電機

橋田 朋子/早稲田大学理工学術院表現工学科専任講師

 青い作業服に身を包んだ社長や役員達(会長、経理、工員)が、製品という名の作品を、事業報告ショーや製品デモンストレーション(ライブ)で披露するという徹底した中小企業風スタイルで有名なメディアアートユニットの明和電機(1)。20周年を迎え、ますます精力的に活動の場を広げている明和電機について今回はご紹介したいと思います。

 明和電機といえば、多種多様なオリジナル楽器(ツクバ・シリーズ・魚器シリーズ・ボイスメカニクスシリーズ etc)で有名ですが、2013年7月よりこれらの楽器や新作音楽ロボットを使ったダンスパフォーマンス公演「ROBOT!(2)」がフランスで公演されています(この公演は3年にわたり行われます)。また2014年1月21日からは日本の金沢21世紀美術館で「明和電機ナンセンスマシーンズ展(3)」も開催されます。この展示ではこれまでの多様な楽器は勿論、明和電機の新たな試みとして大きな話題を呼んだ「明和電機スケッチライブラリー」(これまでの製品開発のアイディアスケッチ5000枚をすべて無料で公開するプロジェクトでクラウドファンディングを使って実施)もいよいよお披露目されるようです。

明和電機社長:土佐信道氏

ボイスメカニクスシリーズ:セーモンズ

明和電機ナンセンスマシーンズ展

 さらに明和電機はその世界観をライブや展示だけでなく家庭でも体験できるマスプロダクトの開発にも積極的に取り組んでいます。例えば「オタマトーン・メロディ」はあらかじめ特定のメロディーの音高が順番に出てくるようにセットされているので、音を生成したり持続したりするタイミング(リズム)だけ正確に刻めば誰でも簡単に音楽が演奏できる楽器/オモチャです。楽器演奏の初期障壁をグンとさげる画期的な仕組みとキュートな外見で多くの人を魅了し大ヒットしました。その他にも現在20周年を記念して、1995年に発売されて人気を博した「魚コード」のUSBバージョンも発売されています。楽器の周辺機器として使ってみると面白いかもしれません。

オタマトーン・メロデ

社長によるキュートなイラスト

魚コード USB ケーブル

 他にどこにもないオリジナルなスタイルを貫きつつも、クラウドファンディングを使ったプロジェクトや国内外のアーティストとのコラボレーションなど、その時々の新しい挑戦も織り交ぜて常にこれまでにない多種多様なアート・音楽活動を繰り広げる明和電機。先端的なのに馴染みやすいという希有なスタイルを確立した彼らのこれからの活動に目が離せません。

(1)http://www.maywadenki.com
(2)http://www.blancali.com/en/event/99/robot
(3)http://www.maywadenki.com/news/【展覧会】明和電機ナンセンスマシーンズ展

橋田 朋子(はしだ・ともこ)/早稲田大学理工学術院表現工学科専任講師

東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、東京大学大学院学際情報学府博士課程単位取得退学、博士(学際情報学)。東京大学特任研究員を経て現職。実世界の体験を拡張するメディア・コンテンツ技術の研究に従事。主な受賞歴は経済産業省 Innovative Technologies(2012年9月)、日本バーチャルリアリティ学会学術奨励賞(2012年3月)、電子情報通信学会HC賞・MVE賞など(2011年12月・2011年10月)。
http://tomokohashida.tumblr.com

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