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RALLY

新王者ローブ 抜群の安定感

フランス人王者としては10年ぶり2人目となったセバスチャン・ローブの走り

 【アジャクシオ(仏)=向井太】自動車の世界ラリー選手権(WRC)は、第14戦フランス・ラリーでセバスチャン・ローブ(仏、シトロエン)が2位になり、2戦を残して初の総合王座を決めた。昨年の王者ペター・ソルベルグ(ノルウェー、スバル)は前戦まで3連勝と猛追していたが、ローブは着実に選手権得点を重ねて振りきった。北欧勢の強さが目立つ中で、フランス人王者は10年ぶり2人目となる。

 コルシカ島アジャクシオ市街地のゴール地点。車を降りたローブが、地味な印象を吹き飛ばすパフォーマンスを見せた。体操の経験者らしく、鮮やかな後ろ宙返り。「チームのメーカー王者も決まったし、最も望んでいた結果になったと思う」。今季はここまで5勝。優勝回数ではソルベルグと並んでいるが、リタイアは、わずか1回。その安定感を、このラリーの3日間でも存分に発揮した。

 滑りやすく難しい路面で、ミスに直結する心理的要因に振り回されなかったことが大きい。母国開催の重圧、ソルベルグの思わぬ不振、そしてフォード勢の驚異的なスピード。「最終レグの5キロくらいからは集中するのが難しくなった。でも慎重に走ったよ」。区間タイムトップの回数も少なかったが、終わってみれば2位。高い状況判断能力を存分に発揮した結果だ。

 昨年の苦い経験も生きた。最終戦を首位で迎えながら、ソルベルグに王座をさらわれたが、その悔しさが今年のすきのない戦いぶりに反映されている。今年は逆転を逃したライバルも「フェアに何度もバトルを繰り返したけど、セバスチャンは真の王者だ」。

 地元ファンの前で見せた晴れ姿。12月にパリで開かれるF1、ラリーのドライバーがチームを組むレース・オブ・チャンピオンズに仏代表で出場する。「(F1王者の)ミヒャエル・シューマッハーと同様、僕を見に来てくれたら、うれしいね」。30歳、全盛期を迎えた新王者の声が弾んだ。


▽世界ラリー選手権第14戦フランス・ラリー
1マルコ・マルティンエストニアフォード
2ローブシトロエン
3サインツスペインシトロエン
5ソルベルグノルウェースバル


▽ドライバー総合得点
1ローブ108
2ソルベルグ78
3マルティン69


▽メーカー総合得点
1シトロエン178
2フォード127
3スバル108

ドライバー、チームは王座確定           

(2004年10月19日  読売新聞)