トヨタF1がラストラン
トヨタ・モータースポーツ・フェスティバル
11月22日、静岡県駿東郡小山町にある富士スピードウェイで、恒例のファン感謝イベント「トヨタ・モータースポーツ・フェスティバル:TMSF」が開かれた。当日は小雨にもかかわらず通常のレースイベントを上回る2万8000人(昨年は3万人)の観客が集結。トヨタのF1撤退によりこれが文字通りラストランとなるF1マシン、トヨタTF108(2008年型)、同109(2009年型)の走りを堪能していた。
ウエルカムセレモニーには豊田章男社長も出席し、ファンの声援に応えられずF1を撤退したことを陳謝。また、5年間にわたってトヨタF1のレギュラー・ドライバーを務めたヤルノ・トゥルーリに深謝するとあいさつ。トヨタF1の8年間の活動に幕を引いた。
この日は早朝から盛りだくさんのスケジュールで、トヨタ2000GT/S800同乗走行、サーキットサファリ(バス乗車によるスーパーGT、フォーミュラニッポンとのサーキット混走)、スーパーGTピットインチェレンジ、ドリフトエクストリームなどが人気を集めていたが、最大の目玉はF1マシンのラストラン。午前中はスペシャルランとして最終戦アブダビGPで6位入賞を果たした小林可夢偉が自らのマシンを、ウィリアムズ・トヨタのドライバーだった中嶋一貴が昨年型マシンをドライブし、もつれ合うようにして5周の連続走行。午後は、中嶋一貴に代わってヤルノ・トゥルーリが昨年型マシンのステアリングを握り、ファイナルラン。最後はメーンスタンドでドーナツターンを披露し、観客の大きな拍手を浴びていた。
イベント終了後には小林可夢偉、中嶋一貴の記者会見があったが、両者とも来季もF1活動を希望しながらも具体的な見通しがついてないのが現状。中嶋は、交渉先のひとつであった新チームのマノー・グランプリにティモ・グロックが入ったことで選択肢が狭まっている。いっぽう可夢偉は、「交渉はすべてマネジャーに任せてある。ドライバーが自分で動いても、いいことはないから。この2年間オフも仕事のし通しだったからいまは休みたい」と語っていた。2人のシート探しは越年することも考えられる。
なお、モータースポーツ・ファン感謝イベントは、12月6日に同じ富士スピードウェイで日産車主体の「NISMOフェスティバル」が開かれる予定だ。
| プロフィール |

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西山平夫 にしやま・ひらお
1952年新潟県生まれ。レース雑誌「オートスポーツ」編集部を経て1984年、フリーランスのモータースポーツ・ライターとして独立し、国内外のレースを取材。1990年からはF1取材がメインとなる。現在「Racing On」「F1速報」「NAVI」などに寄稿。主な著書に「キレて疾れ! 片山右京を追ったF1GP日記」「ブリヂストンがグッドイヤーを追い抜いた日」などがある。趣味は居酒屋&古本屋探訪。贔屓のF1ドライバーはM・ハッキネン。現役ではF・アロンソ。
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(2009年11月24日 読売新聞)