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イラスト:成田 明也

(1)9競技で行われた女人禁制の第1回大会

潜水、綱登りの珍種目も

 近代五輪の第1回大会は、108年前の1896年4月6日より15日まで(ユリウス暦では3月25日より4月3日まで)の10日間、ギリシャの首都アテネで開催されました。この大会には、14か国から241人の選手が参加し、9競技43種目が実施されました。

 これは五輪の主催者である国際オリンピック委員会(IOC)の最新のデータによるもので、かつては参加国は13、参加選手数は311人、または295人、もしくは245人と発表しておりました。参加国を大陸別に分けてみますと、ヨーロッパ大陸からはギリシャ、ドイツ、フランス、イギリス、ハンガリー、オーストリア、スイス、ブルガリア、デンマーク、スウェーデンの10か国、アメリカ大陸からはアメリカ、チリの2か国、オセアニア大陸からはオーストラリア1か国。もう1か国は不明です。

 実施された競技は陸上、水泳、体操、レスリング、フェンシング、射撃、自転車、テニスの8つで、種目数は43と数年前までIOCは発表しておりました。実はウエートリフティング(重量挙げ)も行われているのですが、当時は体操の中に含まれているとされ、片手挙げもありました。このほかに、珍しい種目では、水泳の中に100メートル潜水、体操に綱登りがありました。

 以上の9競技43種目に14か国から241人の選手が参加したのですが、このうち、170人から180人は地元のギリシャ人で、外国からの参加者は微々たるものでした。さらに特記すべきことは、241人の選手全員が男性だったことです。近代五輪の第1回アテネ大会は、古代オリンピックと同じように女人禁制の祭典だったのです。

 それから104年後の2000年の第27回シドニー大会には、5大陸の199の国と地域から10651人の選手が集まり、28競技300種目が実施されました。今回の第28回アテネ大会に史上最多の202の国と地域から約11000人の選手が参加すると予想され、28競技301種目が行われます。

 

「五輪」のルーツ

 日本のマスコミ、特に新聞、雑誌などは「オリンピック」を「五輪」と表記している。そのように訳したのは、スポーツ評論家の故川本信正氏(1907−96)。1936年、読売新聞社の運動部記者だった川本氏は、整理部からの依頼で、剣豪、宮本武蔵が記したとされる「五輪書(ごりんのしょ)」にヒントを得て「五輪」を思いついたという。しかし、その頃、「オリンピック」を「五輪」と表記したのは読売新聞だけで、マスコミがこぞって使うようになったのは第2次世界大戦後のことである。

 

 

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