「最安」を巡って激化するFX会社の競争FX会社を変えただけで収益向上の例も「転機? FX会社を変えたことです」。そう述懐したのは、あるFX投資家だ。FX会社を変更することで、スプレッドを大きく下げることができるのだ。 「取引手数料無料」が常識になっている日本のFX会社では、スプレッドが実質的な取引コスト。このスプレッドをいかに引き下げるかにFX投資家は血道を上げるし、FX会社も投資家の心をつかむために0.1銭でも下げようとする。携帯電話業界やスーパー、家電量販店では他店より1円でも安い価格を提示しようとするが、FX業界でも同じことが起きている。 最初に動いたのはGMOクリック証券だった。昨年12月にスプレッドを米ドル/円0.5銭、ユーロ/円0.9銭、ユーロ/米ドル0.9pipsなどと大きく引き下げた。すると1月に入って、DMM.com証券も2月からのスプレッド引き下げることを発表。しかも、発表されたスプレッドはGMOクリック証券とまったく同じ水準だった。あきらかにGMOクリック証券を意識したことがうかがわれた。 スプレッドコストを払いすぎていないか注意をだが、スプレッドにはどれほどの意味があるのだろうか。冒頭で紹介した彼が得意としたのはスキャルピング。数秒、数十秒で取引を終えてしまう超短期売買だ。長らく損してばかりの時間を過ごした彼が、とくに取引スタイルは変えず、FX会社を変えてスプレッドコストを削減しただけで、収益が大きく好転。FXの利益で世界一周旅行へ旅立つまでになった。 彼のような短期売買派の収益を左右する大きな要素がスプレッド。10万通貨単位で月に100回取引する人ならば、1銭のスプレッドで支払う売買コストは10万円。この1銭のスプレッドコストをゼロにすることは不可能だが、先の2社のように0.5銭程度までなら下げられる。すると、スプレッドコストも半分の5万円で済む。 期間限定でスプレッドを縮めるFX会社もなかなか儲からないと嘆いている人はFX会社を見直してみるのも一考だろう。スプレッド「最安」の会社は、刻々と変わっている。また、先の2社もそうだったように、キャンペーンとして期間限定でスプレッドを引き下げる会社が最近では目立ってきた。 数か月に一回程度、自分のよく取引する通貨ペアのスプレッド「最安」の会社はどこだろうかと、見直してみてはどうだろう。
(2012年1月25日 読売新聞)
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