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退職金上乗せ40億 省庁お手盛り特別昇給

◆昨年度 職員9割に適用

 勤続20年以上で2002年度に退職した中央省庁の国家公務員のうち9割が、基本給を退職日に一号俸引き上げて退職金を増額する「特別昇給制度」の適用を受けていたことが8日、読売新聞社の調査でわかった。特別昇給は、「勤務成績の特に良好な」(人事院規則)職員に適用されるはずだが、各省庁とも制度の趣旨を逸脱して昇給させており、退職金の加算総額は約40億円に上る。人事院は制度の廃止も含めて見直しを検討している。

◆人事院、廃止含め見直しへ

 読売新聞社の集計では、昨年度1年間に勤続20年以上で退職した職員は1万8971人。指定職を除く特別昇給の対象となる候補者は1万8459人おり、このうち91%にあたる1万6776人が特別昇給していた。

2002年度の特別昇給の適用状況

 省庁別では、職員数の少ない宮内庁、環境省、会計検査院などが100%昇給させていた。出先機関や職員数が多い文部科学、厚生労働、農水、国土交通省も99%超と、ほぼ全員を昇給させており、最も低い防衛庁でも77%だった。

 退職金は、退職時の号俸に勤続年数に応じた支給率を掛けて算出するため、一号俸の昇給で20―30万円が上乗せされることになり、特別昇給に伴う退職金加算分は全体で40億800万円に達した。

 退職時の特別昇給をめぐっては、「退職金のかさ上げ」との批判が強まっており、都道府県では香川県が昨年1月から全国に先駆けて制度を全廃したほか、北海道、東京都も見直し方針を打ち出している。

 人事院給与第2課は「90%を超えたという数字には驚いている。厳しい経済情勢の中、公務員給与に対する様々な批判もあり、制度そのものの廃止も含めて見直しを検討したい」としている。

 人事院は昨年5月、「勤務成績の特に良好な職員を対象としている趣旨を踏まえ、成績主義に則した厳正な運用を図る」よう、勤務条件局長名で各省庁に通知を出している。

特別昇給
 公務員には職務に応じて等級があり、等級別に基本給にあたる号俸が定められている。「普通昇給」が一定期間を良好な成績で勤務した場合に号俸を引き上げるのに対し、「特別昇給」は勤務成績が特に良好な職員について成績に応じて弾力的に昇給させる。その要件には〈1〉研修に参加し、その成績が特に良好〈2〉能率向上などで特に功績があったり、公務で表彰を受けたりした――などがある。国家公務員の退職時特別昇給制度は1952年から実施され、人事院規則には勤続20年以上で「勤務成績の特に良好な」職員の号俸が一号上がると明記されている。ポストで基本給が定められる事務次官などの指定職以外に適用される。

 公務員の退職金は、退職時の号俸に勤続年数に応じた支給率をかけて算出するため、特別昇給によって退職金が増額される。(浦)

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2004年1月9日11:28  読売新聞)
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