邦画ビジネス 新潮流
映画保険−制作不調に備え ファンド−「北斗の拳」制作費調達 東京海上日動火災保険は27日、映画が事故などのアクシデントで完成しなかった場合の被害額を補償する「映画制作費用保険」を国内損保として初めて開発したことを明らかにした。 大作映画の制作には10億円単位の資金が必要だが、撮影期間は1年以上と長期にわたるため、様々なトラブルが起こり、最終的に制作がストップすることもある。 新しく開発した保険は、映画監督や主役級の俳優が病気などで倒れて撮影が続けられなくなったり、撮影用のセットやフィルムを焼失したりして、映画の完成に重大な支障が生じるか、完成が遅れた場合に、それまでにかかった制作費や追加費用を補償する。 第一号として、「下妻物語」や「オペレッタ狸御殿」などを制作した「小椋事務所」と契約を結んだ。「AKIRA」などの作者として知られる大友克洋氏が監督する新作映画に保険をかける。 東京海上日動火災は、他の映画制作会社にもこの保険を販売し、映画制作のリスクを軽減することで日本の映画業界の活性化につなげたい考えだ。 また、三井住友銀行は、人気漫画「北斗の拳」を原作とするアニメ作品への出資金を集める投資ファンド「北斗ファンド―英雄伝説」の募集を10月16日から始める。劇場映画やアニメビデオなど5作品の制作費を集め、興行収入やライセンス許諾で得た収益を投資家に還元する。 募集予定額は約25億円で、法人向けが20億円、個人向けはSMBCフレンド証券がインターネットを通じて最大5億円分を募集する。購入しやすいように、一口は10万円と小口にしている。ただ、映画がヒットしなければ、元本割れするリスクもある。 経済産業省は、アニメ、映画などを日本経済をけん引する有望7分野のひとつに位置づけている。世界的に評価が高いアニメ制作などの資金調達を多様化する方策を検討しており、ビジネスとしての定着を目指す。 日本映画製作者連盟によると、2004年に公開された映画の興行収入は2109億円と過去最高を記録した。このうち、日本映画の割合は02年に3割を切ったが、04年は4割近くまで盛り返している。 (2005年9月27日 読売新聞)
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