信販5社、大幅減益
利息返還 請求に備え 引当金積み増し影響 経営首脳「ビジネスモデル、崩壊」 消費者金融と同様に、法改正が信販各社の経営に深刻なダメージを与えたことを浮き彫りにした。 収入面では、公共料金の支払いなどでクレジットカードを利用する顧客が増えていることから、一般企業の売上高にあたる営業収益は、オリコを除く4社が増収となった。 しかし、利息返還に備えた引当金は5社合計で約2000億円に達した。さらに、経営環境の悪化が見込まれることから、納めた税金が将来戻るとみなして自己資本に算入していた「繰り延べ税金資産」もオリコが977億円、三菱UFJニコスが551億円それぞれ取り崩すなど、大きな減益要因になった。 三菱UFJニコスの大森一広社長やオリコの西田宜正・次期社長は記者会見で、「ビジネスモデルが崩壊した」と口をそろえた。 08年3月期の業績見通しでは、希望退職者の募集などのリストラ費用がかさむジャックスを除き、4社は税引き後利益が黒字になると予想している。 ただ、競争は激しさを増しており、セントラルファイナンスが、三菱UFJフィナンシャル・グループから離脱し、三井住友フィナンシャルグループ系列に入ったように、一段の業界再編が進む公算が大きい。 信販業界は元々、宝飾品や車、着物など高額商品の代金を販売業者に立て替え払いし、購入者から分割して返済してもらう「個品あっせん」と呼ばれるビジネスが本業だった。80年代ごろからクレジットカード事業に力を入れ始め、90年代後半になると、カード会員向け融資(キャッシング)が収益源の柱となった。 07年3月期でみると、営業収益に占める融資業務の割合は、三菱UFJニコスが59%と最も高く、残る4社でも48〜38%と大きな割合を占めている。上限金利の引き下げや総量規制が導入される3年後をにらみ、各社とも収益構造の転換を迫られそうだ。
(2007年5月21日 読売新聞)
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