三菱UFJ証券 業績悪化は必至顧客情報の大量流出事件で元部長代理が逮捕されたことを受け、三菱UFJ証券の秋草史幸社長は25日、東京都内で記者会見して陳謝し、事件発覚後に機関投資家などによる取引停止が相次いでいることを明らかにした。 業績への悪影響は避けられない見通しだ。自身の責任については「会社を作り直すのが責務」と述べ、辞任しない意向を表明した。ただ、金融機関にとって顧客情報の保護はもっとも重要な課題の一つだ。業界全体の信頼低下にもつながりかねず、今後厳しく経営責任が問われそうだ。 金融庁が25日、同社に対して業務改善命令を出し、秋草社長は今後の取引について「さらに影響が出る」との見方を示した。同社は近く社内処分を行い、再発防止策をまとめるが、記者会見では具体策は示されなかった。 6月施行の改正金融商品取引法で、銀行と証券会社の間で法人顧客の情報共有がしやすくなった。しかし、今回の事件により三菱UFJ証券と銀行との情報共有は遅れる見通しで、三菱UFJフィナンシャル・グループ全体の戦略にも悪影響を与えることになる。 企業のコンプライアンス(法令順守)に詳しい弁護士の郷原信郎・名城大教授は「個人の意図的な犯罪は防ぎにくいが、業界全体で再発防止のための体制を検討するべきだ」と指摘している。(三好益史、栗原健) (2009年6月26日 読売新聞)
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