スイスイ買える?キオスク復活にセルフレジJR東日本の駅構内にある売店「キオスク」に、初のセルフレジが登場した。 かつてはどの店にも暗算で釣り銭を手際よく渡すベテランの店員がいたが、2006年以降の「リストラ」に伴ってレジを導入した結果、手間がかかるとの評判もあり、客離れが進んでいるという。 セルフレジだと処理時間が半減できるとする調査結果もあるが、果たしてキオスク復権の切り札となるか――。 6月からセルフレジを導入した新宿駅のキオスク。商品を買う客は、店頭に設置されたセルフレジに商品のバーコードを読み取らせ、「Suica(スイカ)」などの電子マネーで支払う。キオスクを運営するJR東日本リテールネット(東京)によると、セルフレジを利用する客は全体の1割程度だが、「当初の想定より上々の利用」と分析。その後、同駅の別の店舗と東京駅にも導入した。 ◆ベテラン店員リストラの影響◆ キオスクでは従来、レジもなく、ベテランの店員になると、500種類にも及ぶ商品の価格を暗記。常連客が買う商品を予想して釣り銭を計算しながら客をさばくなど、「職人芸」の店員が多かったという。 しかし、売店にはレジがなく、在庫管理が行き届かないことなどが問題視され、05年にレジを導入、06年からは正社員の店員を順次パートなどに切り替えている。 ところが、パート店員によりばらつきが出始めた。店員が商品のバーコードを読み取って値段を告げる→代金を受け取りレジを開けて釣り銭を出す→商品と釣り銭を渡す――の流れが、最長20秒近くにもなった。店員が不慣れな場合、朝夕のラッシュ時には行列ができ、あきらめて去る人も目立つようになったという。 電車が来るまでの時間を利用して「ついでに買う」客がターゲットのキオスクにとって、こうした悪循環は致命的な問題だった。この解決策としてセルフレジの導入を始めた。同社の調査では、セルフレジだと慣れれば10秒以内でカード決済ができ、店員とやり取りするよりも早くなるという。 同社は今年中に山手線の駅を中心に、都内約50店にセルフレジを拡大する予定。 ◆キオスク=トルコ語の「あずま屋」が語源とされる。旧国鉄時代の1973年に「KIOSK」が誕生。その後、「キヨスク」と呼ぶようになった。JR東日本は2007年から「キオスク」に変更、他のJR各社は今も「キヨスク」を使う。コンビニなどへの業種転換が進み、JR東管内の店舗数は03年度の1013から08年度には573に減少。売り上げも981億円から554億円にほぼ半減している。 (2009年8月29日16時25分 読売新聞)
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