風呂にギャラリー “目利き”が出品 絵本専門
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絵本や写真集などが並ぶ店内。絵はがきやカレンダー、陶器などが本の間に置かれており、雑貨屋のような雰囲気が漂う(東京都渋谷区の「ユトレヒト」で)
ギャラリーを設けたり、本に詳しい“目利き”が選んだコーナーを作ったり――若い店主が工夫を凝らしたユニークな古書店が登場している。従来の古書店とは一味違うおしゃれな内装ながら、本好きをうならせる品ぞろえが売り物。世代を超えて楽しめる空間になってきたようだ。
東京都渋谷区の古書店「ユトレヒト」は、古いマンションの一室を店舗にしている。特定の装丁家が手がけた本や写真集など、一般の新刊書店や古書店にはない品ぞろえが好評だ。以前、風呂だった部分を改装した「FLO(ふろ)ギャラリー」では、本とかかわりのあるさまざまな展示を行っている。12月中旬には、絵本「むく鳥のゆめ」(集英社)の原画展が開かれた。
代表の江口宏志さん(32)は「ギャラリーは、気軽に店に寄ってもらうきっかけになる。何度も来たくなるような魅力ある店にしたい」と話す。
東京都三鷹市にある「古書上々堂(しゃんしゃんどう)」には、古本好きの人が選んだお薦めの本のコーナーがある。売り上げの3割は店、残り7割は出品者が受け取るという仕組み。
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マンションの風呂場を改装した「ユトレヒト」のギャラリー。人が2、3人入るといっぱいになる。奥にあるのが湯船
出品者の1人、フリーライター岡崎武志さんの選んだ本は毎月約70冊売れている。白洲正子や山口瞳などの本が売れ筋。岡崎さんが他の古本屋巡りをする中で、自分が欲しい本を見つけると買い込み、店に並べる。「読んだ人が本っておもしろいと思ってくれて、読書好きが増えるとうれしい」と岡崎さん。
ジャンルを絞った専門古書店も人気だ。昨年オープンした絵本専門の古書店「えほんやるすばんばんするかいしゃ」(東京都杉並区)は約1500冊の絵本を並べている。
店主の荒木健太さん(25)は、図書館などで借りて読むうちに絵本の魅力にとりつかれ、絶版のものでも手に入れられる古書店を開くことを思いついた。
親子連れより、ふらりと立ち寄る若者が多い。店内には絵本が画家の名前順に並べられ、価格は元々印刷されたものの5―7割程度。「古書なら新刊書と比べて価格が安く、手に入れやすい場合が多い。新刊書店では見かけない古い絵本を発見する楽しみもあるはずです」と荒木さんは話している。
(2005年1月4日 読売新聞)
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