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出版トピック

コミック2誌 話題の創刊

写真の拡大ケロロ軍曹とガンダムが表紙を飾る「ケロケロエース」は、おもちゃやゲーム情報も盛り込む
ケロロ軍曹とガンダムが表紙を飾る「ケロケロエース」は、おもちゃやゲーム情報も盛り込む
ケロロ軍曹とガンダムが表紙を飾る「ケロケロエース」は、おもちゃやゲーム情報も盛り込む

 集英社の名門少年誌を引き継ぐ「ジャンプSQ(スクエア)」と角川書店が児童マンガに新規参入する「ケロケロエース」の二つのコミック誌創刊が話題になっている。ともにメディアミックス路線を打ち出す両誌は、雑誌離れを食い止められるか。(佐藤憲一)

集英社「ジャンプSQ」 複合漫画雑誌目指す

 「マンガは雑誌から始まったもの。売れないとマンガ界全体がしょんぼりしてしまうし、伝統は絶やしてはいけない」

 11月2日に創刊される月刊「ジャンプSQ」の茨木政彦編集長が真剣に語るのは、同誌が1969年以来の歴史を持ちながら今年、休刊した「月刊少年ジャンプ」の後継誌として注目を集めているからだ。

 創刊号は50万部。「月刊ジャンプ」から引き継いだ4作を含む連載陣のほか、創刊号の森田まさのり・小畑健作品など毎号読み切り作を掲載。同時にアニメやゲーム、ライトノベルの情報を盛り込んだ「複合漫画雑誌」を目指す。

 中学生男子がメーン読者だった「月刊ジャンプ」との大きな違いは、15〜25歳と対象年齢を上げ、男女比は6対4と女性やマニアックな漫画を好む層の獲得も目指すこと。人気作の多い「週刊少年ジャンプ」で女性読者が増えていることなどに対応した。茨木編集長は「週刊ジャンプの衛星誌的性格を持たせ、企画段階からアニメ化も模索するなど、やれることはすべてぶち込んだ」と話す。

角川「ケロケロエース」 おもちゃ会社と連動

 一方、26日に20万部で発刊された「ケロケロエース」(3号から月刊化)は、小学生向けコミック誌で独り勝ちする「コロコロコミック」(小学館)の対抗誌を狙う。「ポケモン」や「ドラえもん」を看板にする「コロコロ」に対し、カエル似の宇宙人がアニメで人気の「ケロロ軍曹」とロボットアニメの定番「ガンダム」をメーンキャラクターに打ち出し、おもちゃメーカーと連動したメディアミックスを全面的に展開。古林英明編集長は「コロコロと比べ、ロボットやヒーロー色が強くなるはず。バンダイと組んでゆくゆくはポケモンのような強力な新キャラクターを生み出したい」と意欲的だ。

 コミック誌の今年上半期の推定発行部数は前年同期比1・4%減少。「月刊少年ジャンプ」が6月発売号を最後に、子供向けの「コミックボンボン」(講談社)も11月発売号を最後に休刊する一方、芸能事務所の吉本興業が参入した6月創刊の「コミックヨシモト」もわずか7号で休刊するなど、明るいニュースは少ない。新雑誌に勝算はあるのだろうか。

 「ケロケロ」編集部では「パソコンから情報を得る大人は雑誌離れを起こしているが、自分用のパソコンを持っていない子供なら読者は多い」、またコミック評論も手がけるマンガ家のいしかわじゅんさんは、「経験ある大手出版社が力を入れた雑誌なら、成功する可能性はある。また一誌独占より対抗誌があったほうが、市場は伸びるだろう」と話している。

(2007年10月31日  読売新聞)