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名を冠した文学賞が台湾で創設された作家 島田荘司さん 60

写真の拡大撮影・清水健司
撮影・清水健司
撮影・清水健司

 その名も、島田荘司推理小説賞。著名な作家名を冠した国内の文学賞は多いが、台湾の出版社が中国語圏を対象に創設した新人賞とあれば驚きだ。明日4日、台北での発表式に臨む。「地元プロ作家や欧米からの応募もあり、初回から水準は高い」と選考にあたった手応えを語る。

 きっかけは、島田さんの「占星術殺人事件」などの翻訳が火付け役となった本格ミステリーブーム。台湾の大手文芸出版社・皇冠文化出版の企画に、「中国語を使う人口の多さを考えれば、とんでもない才能が潜んでいるはず」と賛同した。受賞作は中国本土、タイのほか来年、日本でも出版を予定。国際語になった「マンガ」に続けと、日本育ちの「本格推理」を通じた文化交流を視野に入れる。

 作家歴は28年。創作の傍ら、綾辻行人さんらのデビューを支援し、論理性を重視する本格ミステリーが日本で盛んになる後押しをしてきた。その志をアジアに向けるのは、停滞気味の日本の出版界を刺激したいとの思いもある。「サッカーでも国粋主義でやるより、混合でやるほうが強いチームができますから」(文化部 佐藤憲一)

(2009年9月3日  読売新聞)