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「数学語」で語ればスッキリ

 「宇宙(自然)という書物は数学の言葉で書かれている」と語ったのは、400年前に初めて望遠鏡で宇宙を観測したガリレオ・ガリレイだ。

 数学と聞いただけで虫酸が走る人は「数学のどこが言葉?」と一蹴(いっしゅう)するに違いない。でも今や見慣れた橋、高層ビル、パソコンなどの登場は、自然(物理)現象を、微分方程式など数学の言葉に翻訳したからこそできたことを忘れてはならない。

 この数学が持つ言語的な側面に光を当てたのが「数学は言葉」。単語に当たる論理記号に始まり「和文数訳」「数文和訳」「数作文」を繰り返し、英語のように第2言語として「数学語」を習得してほしいと願う。先例のない数学の学び方の提案だ。三段論法、帰納法などを駆使し、あいまいな日常言語が、論理的な数学語に置き換えられる様は、混沌(こんとん)とした社会に進むべき道を示してくれるように切れ味鋭い。学生時代つまずいた微分積分のイプシロン―デルタ論法の明解な和訳に、胸のつかえがとれる感動を味わった。(聖)

 新井紀子著、東京図書。1800円(税別)

(2009年10月22日  読売新聞)

『数学は言葉』

  • 新井紀子
    出版社:東京図書
    発行:2009年9月
    ISBN:9784489020537
    価格:¥1890 (本体¥1800+税)
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