医学生向けに発刊
患者の気持ちを理解できる医師を育ててもらおうと、患者団体が医学生向けに「患者と作る医学の教科書」(日総研出版)を発刊した。
製薬会社ファイザーが支援している患者連携組織「ヘルスケア関連団体ネットワーキングの会」(76団体加盟)に参加する患者らが中心となって執筆した。
医学生は授業では知識の習得に追われ、患者と接する機会は少ない。そこで、この教科書では、病気の解説のほか、「患者が診断時に気遣ってほしいこと」や「患者の悩み、患者が抱える問題」なども盛り込んだ。
「てんかん」の項目では、「『あなたは治りません。薬を飲み続けなければなりません』とはっきり言われたが、もう少し勇気づける言い方があってもいいのではないか」と、患者の要望を紹介している。
執筆・編集に携わった中枢性尿崩症の会副代表の大木里美さんは「医師から『症例』と言われて傷ついたことがある。患者を人間として見ることができる医師を育てるために活用してほしい」と話す。
本書は医学部がある大学などに配布される。今回は、てんかんのほか、認知症、パーキンソン病など25の疾患を取り上げた。一般の人も書店取り寄せなどで購入できる。2800円(税込み。B5判280ページ)。
(2009年10月29日 読売新聞)
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