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「マンガ塙保己一」自費出版 児童文学作家・花井さん…埼玉

5年かけた原作もとに

自費出版した花井泰子さん
自費出版した花井泰子さん

 江戸時代に活躍した盲目の国学者・塙(はなわ)保己一(ほきいち)(1746〜1821)の生涯をたどる漫画本を児童文学作家、花井泰子さん(73)(埼玉県・川越市)が自費出版した。花井さんは「目がみえる人のために膨大な資料を作り上げた郷土の偉人。人柄の良さや勉強熱心な部分を知ってほしい」と話している。

 保己一は児玉郡保木野村(現・本庄市)出身。7歳の頃に失明したが、15歳で江戸に出て学問の道に進み、抜群の記憶力と強い精神力で頭角を現した。各地の貴重な記録や資料を誰もが自由に読めるようにしようと、41年かけて膨大な文献集「群書類従」を編集したことで知られる。

花井さんが自費出版した漫画
花井さんが自費出版した漫画

 花井さんが自費出版した漫画  盲目のハンデを抱えながら「目で聴き、耳で読みながら研究に励んだ」とされる保己一。その生誕250年を記念して、花井さんが1996年に出版した伝記「眼聴耳視 塙保己一の生涯」は、約5年にわたる取材と文献の読み込みの末に完成させた労作。「小学生にも保己一を知ってほしい」との思いから、知人の漫画家、しいやみつのりさんに依頼して伝記を漫画化した。

 江戸時代には、盲目の人たちにだけ高利貸しが許されていたが、金を借りた人に返済を迫れない保己一の優しい一面などが描かれ、ヘレン・ケラーの人生にも大きな影響を与えたエピソードも紹介されている。

 「マンガ塙保己一」(星雲社)はB5判、176ページ。1260円。全国の書店のほか、本庄市児玉文化会館(0495・72・8851)などで販売中。問い合わせは、発行元のストーク(047・384・7671)へ。

(2009年11月9日  読売新聞)