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免疫力 生き方のものさし

 2か月前、蜂巣炎という聞き慣れない感染症に見舞われ、ひじの腫れと痛みに苦しんだ。

 細菌の勢力拡大に屈したのが原因と考えていたが、「それは免疫のバランスの崩れも一因。頑張り病だ」と取材で会った免疫学者の安保徹・新潟大教授には、中年不相応の頑張りは、注意が必要と慰められた。

 基礎研究の成果を踏まえた、安保教授の「40歳からの免疫力がつく生き方」を読むとその理由がよくわかる。人の白血球は、細菌を食べる顆粒(かりゅう)球が60%と抗体を作るリンパ球が35%という構成。ところが、過度な心身への負荷が続くと、闘う自律神経とされる交感神経によって、顆粒球が増え、細菌だけでなく、自らの組織も破壊する。細胞のエネルギー生産にも影響を与え、アレルギー、がんなどの一因にもなるという。

 年を考えないやり過ぎに心当たりはある。でも逆に運動不足、緊張がないと顆粒球が減り、覇気を失うらしい。免疫力は生き方のものさしであり、個性。処し方を考える機会を与えてくれた。(聖)

静山社文庫、600円(税別)

(2009年11月12日  読売新聞)

『40歳からの免疫力がつく生き方』

  • 安保徹
    出版社:静山社
    発行:2009年10月
    ISBN:9784863890039
    価格:¥630 (本体¥600+税)
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