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“描ける”“読める”漫画喫茶が人気…名古屋

漫画が並ぶ店内で作品を描く棚園さん(左)と様子を見守る内藤さん

 名古屋市中区大須の仁王門通(どおり)にある松原ビル2階に、漫画を描く道具が多数用意され、漫画を読むだけでなく、描くことができる漫画喫茶「漫画空間」があり、固定ファンを増やしている。

 この店で客が描いた作品も有名な漫画雑誌に登場する。店長の内藤泰弘さん(53)は、読み手や書き手が交流できる場にしたいと考えている。

 内藤さんは幼い頃から漫画が好きで、大学時代は漫画研究会で活動した。しかし、卒業後は教材会社に就職し、漫画と縁がなかった。

 「久しぶりに漫画でも描こうかな」。そう思い立ったのは約4年前だ。自宅では、道具が部屋に散らかって、家族に気兼ねをした。自分と同様、家の外で描ける場があればと思っている人がいるに違いないと開店を思いついた。

 「自分の人生、好きなことを」と、思い切って27年間勤務した会社を辞め、退職金で店を構えたのは2010年5月。店内に漫画約1万冊を並べ、読む席とは別に、描くための机を用意した。ペンや文具類など道具の多くは使用無料とし、ドリンク代に時間制料金を加算するシステムにした。

 当初は客が1人も来ない日があったが、口コミで店の存在が知られ、今は、20〜30歳代を中心に月に400〜500人が訪れる。

 塾講師やイラストレーターをする棚園正一さん(29)(愛知県清須市新清洲)も週4、5日、店に足を運ぶ。努力が実り、今月21日発売の漫画雑誌「漫画アクション」(双葉社)に、棚園さんの作品が読み切りで掲載される。「ルパン三世」「じゃりン子チエ」などヒット作を多く出した雑誌だ。

 夢もなく、仕事もできない主人公のサラリーマンが、喫茶「漫画空間」と出会い、漫画を描く喜びを見いだして、成長していく物語。タイトルは「まんくう」だ。

 棚園さんは「この店のおかげで、自分と同じように漫画に取り組んでいる仲間と知り合うことができ、大きな励みになった」と語る。

 内藤さんは「漫画が描ける店を大須だけでなく全国に広げていきたい」と話している。同店の電話番号は052・231・7781。(宮地語)

2012年2月9日  読売新聞)

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