『あの日からのマンガ』 しりあがり寿著
評・椹木野衣(美術批評家・多摩美大教授)
三月十一日以降、多くの表現者が自分に何ができるか問うた。が、芸術にできることは少ない。文学や美術、まして演劇や映画では時間が掛かる。
実は「軽薄」とされるマンガだからできることがあった。『たとえ間違えているとしても、今、描こう』と著者が決意できたのも、そのことと無縁ではない。
驚きの迅速さで巨大な震災に対応しえたのは、巧みな描写の節約で味を出す「ヘタうま」ならでは。「重厚」さばかりが未曽有の事態を捉えるとは限らない。「軽」さの中で日常と非日常、笑いと
(エンターブレイン、650円)
(2011年8月8日 読売新聞)
- 『タダイマトビラ』 村田沙耶香著 (5月21日)
- 『近代小説の表現機構』 安藤宏著 (5月21日)
- 『オスマン帝国と立憲政』 藤波伸嘉著 (5月21日)
- 『どん底』 高山文彦著 (5月21日)
- 『引き算の美学』 黛まどか著 (5月21日)
- 『枢機卿ベッラルミーノの手紙』 西藤洋著 (5月21日)
- 『藤城清治 光と影の世界』 藤城清治著 (5月21日)
- 『草地と日本人』 須賀丈/岡本透/丑丸敦史著 (5月21日)
- 『日本を、信じる』 瀬戸内寂聴/ドナルド・キーン著 (5月21日)
- 『パウル・ツェラン全詩集(全3巻)』中村朝子訳、『マクシマス詩篇』チャールズ・オルソン著 (5月14日)
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