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『フクロウ』 デズモンド・モリス著

評・畠山重篤(カキ養殖業)

 子供の頃、キジやヤマドリ猟にゆく父に連れられ秋から冬にかけて里山へ出かけた。

 野原にポツンと立っている木の枝にフクロウがよく止まっていた。

 首がグルリと回転するのを不思議に思ったものである。

 本書『フクロウ その歴史・文化・生態』を読んでいると、四人の孫たちに囲まれた。

 『ハリー・ポッターと賢者の石』の中にいっぱいフクロウが出てくるよ、おじいちゃんビデオを見ようよと強制的に九十分付き合わされた。

 本書はイギリスの著名な動物学者、デズモンド・モリスの名著である。

 古今東西における人類とフクロウの関係、その生態を知るのに格好な書だ。

 著者はシュルレアリスムの画家としても知られた人で、挿絵の紹介も素晴らしい。

 絵の好きな孫たちがたちまちフクロウを描き、誰が一番上手かとジャッジを迫ってくる。大津波のトラウマをしばらく忘れさせてもらった一時である。伊達淳訳。(白水社、2600円)

2012年1月30日  読売新聞)

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