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    新幹線 凶行に恐怖

    ◆逃げる乗客、車内混乱

     東海道新幹線で9日夜、乗客3人が殺傷された事件では、走行中の車内で起きた突然の凶行に、乗り合わせた人たちも、パニックに陥った。「のぞみ265号」の乗客は、別の列車に乗り換えて10日未明、予定より3時間余り遅れて名古屋駅に到着し、こわばった表情で当時の様子を語った。

     事件のあった12号車の前から7列目に座っていた常滑市の女性会社員(23)が、「キャー」「誰か!」という悲鳴を聞いたのは、列車が新横浜駅を出てまもなく。振り返ると、後方で小島一朗容疑者(22)(岡崎市)がノコギリにも見える凶器を持っているのが見えた。「逃げて!」という周囲の声で、11号車へ向かった。「自分は死ぬかもしれない」との思いが頭をかすめたという。

     12列目に座っていた神奈川県三浦市の女性(29)は、車両後方で小島容疑者が、死亡した梅田耕太郎さん(38)に馬乗りになり、無表情で何度も腕を振り下ろしているのを目撃した。梅田さんも小島容疑者も血まみれだったという。

     大勢が11号車に向かう扉に殺到、乗客の持ち物も床に散乱し、大混乱になった。前に進めなくなった女性が振り向くと、暴行を続ける小島容疑者が目に入り、「恐ろしくて見ていられなかった」と話す。

     15号車に乗っていた三重県四日市市の女性会社員(53)は、14号車から駆け込んで来た女性が、首の辺りから大量の血を流していて、「助けてください」と叫んだ後、倒れ、乗客の中にいた医師が「しっかりしてください」と手当てをしていた様子を目撃したという。

     4号車まで走って逃げた11号車の岐阜県大垣市の30代の女性会社員は「身柄確保のアナウンスが流れるまでがとても長かった」と振り返った。

    2018年06月12日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    
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