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    [第29期]竜王戦第7局 渡辺貫禄、急所逃さず

    • 最終第7局の投了図
      最終第7局の投了図

     フルセットの激闘の末、渡辺明竜王(32)が4勝3敗で防衛を果たした第29期竜王戦七番勝負。どの将棋も手に汗握る終盤が続く中、流れを引き寄せたのは渡辺の正確な読み。局面の急所を見抜く勝負強さで丸山忠久九段(46)を上回った。

     22日夕、丸山が「負けました」と頭を下げ、勝負は決した。渡辺は「最後まで結果がどう転ぶかわからない、際どい勝負。防衛できてうれしい」とほっとした表情をみせた。

     全7局中、「角換わり」の戦型が5局。特に渡辺の先手番4局は、すべて丸山が得意の「一手損角換わり」に誘導し、あまり前例のない力戦型が続いた。丸山との3回目のタイトル戦になった今回、渡辺はそもそも「終盤で勝負は決する」と想定していたという。

     序中盤で多少のリードを許しても最後に抜き去る。「競った将棋の終盤では致命傷にならない指し方ができた」と振り返る。実際、一手損角換わりでは、スペシャリストである丸山の巧みな序中盤に苦しめられることも多かった。

     象徴的なのは、1勝2敗で迎えた第4局だ。先手の渡辺が作戦負け気味だったが、解説の飯塚祐紀七段が「攻め込まれても、堂々と受けて立つ度胸に感服した」という貫禄の指し回しで、際どい終盤を乗り切って2勝2敗のタイに。また第7局では、丸山の一手損角換わりに工夫を凝らした早繰り銀で対抗、緩急自在の指し回しをみせた。

     10月の開幕直前に挑戦者が変更となった七番勝負。「盤上は盤上、という気持ちで指した」と勝負にかける強い思いを丸山は話した。竜王奪取のチャンスを逃したが、「どの将棋も難しかった。頑張ったので仕方ない」と激戦を振り返った。

    【2日目手順】▲渡辺△丸山

    ▲6七金直(封じ手)△7六歩

    ▲同 銀△9七香成▲同 玉

    △9二飛▲8八玉△7六桂

    ▲同 金△7七歩▲同 玉

    △9九飛成▲7九香△9五角

    ▲6七玉△5九角成▲7七角

    △同 馬▲同金引△6九銀

    ▲8八銀△8九竜▲6八玉

    △7八銀成▲同 金△4九角

    ▲5八銀△3八金▲4九銀

    △2八金▲8三角△5二金

    ▲5六桂△2九金▲7七銀

    △2八飛▲5八銀△1九金

    ▲4四桂△同 歩▲6一角成

    △6四桂▲3五香△4一玉

    ▲3三銀△3一香▲3二銀成

    △同 香▲3三歩成△同 桂

    ▲3四角まで渡辺竜王の勝ち

    持ち時間 各8時間△5・32分▲7・08分107手

    2016年12月23日 10時45分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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