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    文化庁から「日本遺産」に認定された全国各地の文化財・伝統芸能をご紹介します。
    中国・四国

    出雲國たたら風土記~鉄づくり千年が生んだ物語~【島根】

     【概要】日本古来の鉄づくり「たたら製鉄」で繁栄した出雲の地では、今日もなお世界で唯一たたら製鉄の炎が燃え続けています。たたら製鉄は、優れた鉄の生産だけでなく、原料砂鉄の採取跡地を広大な稲田に再生し、燃料の木炭山林を永続的に循環利用するという、人と自然とが共生する持続可能な産業として日本社会を支えてきました。また、鉄の流通は全国各地の文物をもたらし、都のような華やかな地域文化をも育みました。今もこの地は、神代の時代から先人たちが刻んできた鉄づくり千年の物語が終わることなく紡がれています。
    <2016年4月認定。以下は、認定申請書類から引用>

    たたら製鉄の幕開け

    • 日本刀とその原料となる玉鋼
      日本刀とその原料となる玉鋼

     島根県東部の出雲地方では、約1400年前から「たたら製鉄」と呼ばれる砂鉄と木炭を用いる鉄づくりが盛んに行われていました。天平5(733)年に書かれた『出雲国風土記(いずものくにふどき)』には、「この地で生産される鉄は堅く、いろいろな道具をつくるのに最適である」と、生産される鉄の優秀性が語られています。そして、江戸時代後半から明治にかけての最盛期には、全国のおよそ8割の鉄が、当地を中心とした中国山地の麓でつくられていました。

     なかでも奥出雲地域には、たたら製鉄の原料となる良質な砂鉄を含む花崗岩(真砂土(まさつち))が広く分布し、燃料の木炭を得るための森林も広大であったため、これらの資源を求めて製鉄技術者が多数集まってきました。この歴史を象徴するのが、鉄づくりの神「金屋子神(かなやごしん)」が白鷺(シラサギ)に乗ってカツラの木に舞い降り、製鉄の技術を授けたとする金屋子神話です。今日、「金屋子神社(かなやごじんじゃ)」の総本社がこの地に鎮座し、鉄づくり発祥の地として篤く信仰されています。

    2017年03月31日 07時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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