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    かっこいいまま蘇ったダイナブルー、卯木浩二さん

    • トークスタート、飲み物もブルーです
      トークスタート、飲み物もブルーです

     元JAC(ジャパンアクションクラブ、現ジャパンアクションエンタープライズ)、ダイナブルーの卯木浩二さんの卯木祭をやってきました。10月31日に卯木さんが、なんと満60歳のお誕生日を迎える直前に行われたこのイベント。途中、アクションをやるにあたっての「生着替え」まである「大サービス」だったのですが、着ても脱いでも戦っても、還暦を感じさせるものなど何もない。凍結保存されたダイナブルーが突然現代に(よみがえ)ったような、そんな不思議な気持ちにさえなってしまう2時間半となりました。

     卯木さんは岡山県出身。幼い頃から、自宅の裏山を飛び回って遊ぶ野生児だったそうです。しかし、この裏山が、ただの裏山じゃないんです。あの体操の森末慎二さんらを輩出した体操の名門、関西高校に隣接していて、卯木少年は、そこで体操選手たちが、体操するのを見て育ちます。見よう見まねで小学校時代にはバク転もマスターしていたというからすごい。ちなみに、森末さんは、中学の同級生だそうです。

    • 語る卯木さん
      語る卯木さん
    • 誕生日をお祝い
      誕生日をお祝い

     ところが、部活では進学先には体操部がなく、体操はやっていないというもったいなさ。特に他の部活をやることもなく、中3からはドラムをやっていたそうです。当時はフォーク全盛期、特に吉田拓郎さんが好きだったそうです。

     芸能への目覚めは、「キイハンター」で千葉真一さんを見たこと。そして、中学1年の時にJACが設立されたことを知ります、雑誌で(残念…)。でも、父親を早く亡くしていたため、母親孝行をしないといけない、と、高校卒業後、ひとまず地元岡山で就職しました。

     しかし、JACへの夢は捨てきれず、母親に相談。お母様の後押しもあって、3年で会社を辞め、上京してオーディションを受け、合格しました。

     JACでは第10期。特撮美熟女の面々は後輩にあたるわけですね。「手すりなしには駅の階段が上れない」というほど過酷な訓練を経て、最初の現場はデンジマン。ちなみに、新人の仕事と思いがちな「面つけ」は、実は、ベテランでないと出来ない仕事で、キャラクターに入る人の先輩が担当するのだとか。「タイミングとか、先を読んで面をつけたり外したりしないといけないから」と卯木さん、説明してくださいました。

     サンバルカンの途中で千葉さんに京都に呼ばれ、しばらくは京都生活。吹き替えやスタントも経験され、当時のお写真も見せていただきました。

     ここで、卯木さんには内緒で、皆でお誕生日をお祝いしました。

    • 「悪い林」につかまる党首
      「悪い林」につかまる党首

     休憩を挟んでの第二部は、お馴染(なじ)み、植村喜八郎さんとの「喜八劇場」からスタートです。私に襲いかかる悪者の面をかぶった林潔さん。「林さんでしょ!」に「違う、俺は林じゃない!悪い林だ!」の切り返し、お見事です(笑)。

     そこに格好良く登場して「悪」を倒す卯木さん。そこで生着替えで、59歳には見えない上半身をさらします。というか、ありえない…。

     JACジャージーに着替え、喜八さんとの見事な立ち回り。実は、リハーサルで、あまりに複雑な殺陣をつけすぎて、喜八さんの蹴りを顔面にくらい、卯木さん、おでこに擦り傷状態だったのです。「いや、こんなの当たり前です」と卯木さんは平常心ですが、私は、イベントのリハで主演俳優が顔面に怪我(けが)をするというアクシデントに、結構びびりました。

     一連のイベントでお馴染みとなった「JACのうた」から、皆勢ぞろいしての「愛の正拳突き」まででいったん喜八劇場は終了です。

    • 激しいアクションを見せる卯木さんと喜八さん
      激しいアクションを見せる卯木さんと喜八さん
    • 愛の正拳突き
      愛の正拳突き

    • 語る卯木さん
      語る卯木さん

     トークに戻り、ダイナマン時代のお話に。京都時代に決定したダイナマン。オーディションではなく、Y岡さんの引きもあって、決定したレギュラーでした。怪我をしようがどうしようが、とにかく毎日、アクション、アクション。でも、一番きつかったのは、「酒」だったみたいです。一日の撮影が終わると、まずスポーツ会館でJACの練習に行く。もうそれだけで、ビックリ。かなりブラックですが、練習が終わるとY岡さんに誘われて、飲む。それも朝まで。そしてタクシーを拾って撮影所にいって、また一日の撮影が始まる、というのの繰り返しだったそうです。よくJACの方と飲むと「朝6時出発なら5時半まで飲めるな、わははは」とか言われて、ヘタレの私は(というか、普通だと思う)「またまた~」と冗談だと受け流していたのですが、それ、リアルだったのですね。ひいい。

    • こんな笑顔を見せる瞬間も
      こんな笑顔を見せる瞬間も

     だから、実際、二日酔いだった場面とかもあるんだそうです。

     ダイナマン終了後は、「スーパーポリス」。ここでも、飛び降りで脱臼し、それでもそのままミニトランポリンを跳んでいたら、いったん脱臼したところが、自然に(?)元通りになってしまった、とか。恐ろしい話が色々飛び出しました。「なんでそんな怪我をしても続けるんですか」と伺ったら「だってJACだから」という、名文句が飛び出しました。「JACだから、こんなことで怪我をしたというのが恥ずかしい。怪我は自分が至らないせいでするわけだから」と卯木さん。これ、確か似たことを春田純一さんとかもおっしゃってました。色々な意味ですごい。

     そして、映画「将軍家光の乱心 激突」のお話。この映画で、卯木さんは長門裕之さんの吹き替えで、馬の上で全身火だるまになる場面を担当しました。長門さんの顔と、ご自身の顔の型をとり、両方を合成して作った面のようなものをつけて、演じたそうです。シーンとしてはそれほど長くないのだけれど、煙で馬が見えないなど、なかなか好条件で撮影できず、そんな恐ろしいことを3日で6回も経験されたそうです。その間ずっとY岡さんと同じ部屋に暮らしていた、というのも、火だるまとは違う意味で、記憶に残る経験だったそうです(笑)。ああ、だけどこういう本格アクション映画を日本で撮っていた時代もあるんですよね~。

    • キレの良すぎるWink
      キレの良すぎるWink
    • 戦いそうなWink
      戦いそうなWink

    • ほとんど正拳突きのWink
      ほとんど正拳突きのWink

     この映画の公開が89年ということで、私からの無茶(むちゃ)ぶりで、喜八さんとお二人で、「(さび)しい熱帯魚」を振り付きで。これは、たまらんものがあったなあ。

     この日、客席にはダイナピンク、萩原佐代子さんも来てくださっていて、最後はお二人での変身からの主題歌大合唱となりました。

    • 次回は高橋さんに
      次回は高橋さんに
    • 佐代子さんも駆けつけてくれました
      佐代子さんも駆けつけてくれました

    • 笑顔でごあいさつ
      笑顔でごあいさつ

     そして、次回は11月30日、デスギラー将軍の高橋利道さん。またまたJAC時代の色々な伝説が聞けそうです!

    2017年10月31日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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