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ホーム市民

家族同然選手支え20年

 柏レイソルがついに「J」の頂点に立った。J1昇格1年目での制覇、J2・J1の連覇はともに史上初の快挙だ。ホーム柏で長年、レイソルを家族のように支えた人たちを紹介するとともに、チームが国内屈指の強豪に育った秘密を探る。

店に訪れた北嶋選手(左)の横で笑顔を見せる皆葉さん(「コーヒーボブ」で)

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 最終節の試合終了前、FW北嶋秀朗選手の目はすでに潤んでいた。その姿が大きくテレビに映ると、喫茶店「コーヒーボブ」(柏市加賀)のマスター皆葉真一さん(62)の胸に感慨がこみ上げた。まもなく「息子たち」が夢を叶えてくれた。

 店を開いたのは30年ほど前。1992年にレイソルが誕生した後、いつしか選手たちは約2キロ離れたグラウンドでの練習の合間に訪れるようになった。多いときは15人ほど。本棚に並ぶ漫画を読み、リフレッシュしていく。

 特に長い常連客で、利用頻度も高いのがチームの大黒柱、北嶋選手だ。ファン必読のブログはここから発信されている。シーズン終盤の11月24日も、お気に入りのアイスカフェオレを脇に置き、ネルシーニョ監督について書かれた本を読み込んだ。

 北嶋選手は1997年に入団し、一時チームを離れながらも2006年、J2降格直後のチームに復帰するなど、苦楽をともにしてきた息子のような存在だった。その北嶋選手が精神的な柱として支えるチームの選手たちは皆、家族。皆葉さんは「自分はレイソルの選手」と言ってはばからない。

 奇跡の優勝。そして、トヨタ・クラブワールドカップの出場を決めたことに、皆葉さんは「世界中に柏の名をとどろかせてほしい」と語った。

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 柏市あけぼのの運送会社社長岡野哲也さん(58)も、選手たちと親交を深めてきた一人だ。交流は、レイソルが日本フットボールリーグ(JFL)に所属していた93年までさかのぼる。

 当時主力だったカレカら外国人選手や、慣れない環境に悩む家族を自宅に招待し、励ました。チームとの縁は脈々と続き、今でもGK菅野孝憲選手らを招き、妻郁子さん(56)が手料理を振る舞う。

 今季開幕前、岡野さんは選手たちに「降格圏内にいるような、ドキドキする展開はやめてくれよ」とお願いした。結果は最終節までもつれての優勝。上の方でドキドキしたままシーズンを終えた。

 岡野さんは、原発事故による放射線問題で揺れた今年を振り返り、「大変な年だったけど、最後に明るい話題を作ってくれた」と笑みを見せた。

 ホームタウンの人たちが選手を支え、一つにした。選手たちはそれを優勝という最高の結果で恩返しし、彼らは地域の誇りとなった。

2011年12月4日  読売新聞)
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