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知事選出馬予定3氏に聞く小寺県政の4期目を中心に検証を重ねてきたが、最終回として、これまでに知事選へ出馬を表明している小寺弘之知事(66)、大沢正明県議会議長(61)、山本龍前県議(47)の3氏に、「小寺県政」への評価と、次の4年に向けた展望をそれぞれ聞いた。
「尾瀬」や財政で実績 政治談合拒み自民と対立 ――4期目県政の評価を 昆虫の森や天文台などで今、種をまいている。ビジョンを描いて、県が発展する基礎ができている。尾瀬や富岡製糸場はここまで来たし、食品安全を強化したり、(有機リン系)農薬の空中散布もやめたりした。高崎競馬の廃止や倉渕ダムの凍結など、政治家がやりたがらないこともやり、財政改革をした。 ――小寺ビジョンの進ちょく状況は 硬直的な計画経済ではないので、弾力的に考えている。10年の期間で考えると見通しは間違っていない。 ――自民党県連と対立した理由は 4期目の選挙の時に自民党が推薦に条件を付け、操り人形化をしようとした。それを拒否した。政策同志会(福田系県議団。昨年3月解散)が前回県議選で過半数を取ると、代表者から「政策同志会の意向を無視しては県政は何事もできない」とはっきり言われた。私の4選後には、当時の副知事を3期目もさせろと言われた。これでは政治談合だ。県民の理解を得るために、(県議会とのやりとりの)プロセスを明らかにする必要があると思った。 ――5選目出馬はそうした情勢も背景にあるのか あまりこだわらない。群馬県を世界に羽ばたかせたいという前進のビジョンを持っており、「私がやってみせる」ということがあるからだ。 ――「風通しが悪い」といった指摘があるが そういうことは一切ない。予算編成本部方式は全国でも例がないが、子どものことを考える時は、警察はどうしているか、教育庁は、保健福祉はと談論風発にやっている。一般職員にとって知事は雲の上の人だろうが、心につながっているところがあるかどうかは敏感に思っているつもりだ。
県議会と対話不足 ――小寺県政をどう評価するか すべてを否定はしないが、4期16年という中で、正しい情報が伝わらなくなる弊害を強く感じる。乳幼児の医療費無料化では、入院以外は3歳児未満という県の補助対象を拡大し、県内全市町村で同一サービスにするべきだ。道路特定財源の配分も10年間で61%しか戻っていない。すべては市町村や議会との対話不足が原因で、ぐんま国際アカデミーの補助金問題はその典型だ。 ――どう変えるのか “高速道の交差点”という群馬の利点を生かすには、道路などの社会資本整備を積極的に進める必要があり、それで企業も誘致できる。教育にも、もっとお金をかけるべきだ。市町村や県庁職員と積極的に対話し、県庁の閉塞(へいそく)感を破る。 ――知事と議会の対立について、小寺知事は自民党に原因があると言うが 私のわからないこともあるが、要するに会話が足りない(だけだ)。聞く耳を持って、県民のためにどうあるべきかを議論するべきだ。
風通し悪く独裁的 ――小寺県政の評価を 結果的に借金を減らしたが手法は間違っていた。公共事業でなく、もっと県民生活に直結しない部分を削るべきだった。入札改革も遅きに失した。当選回数を重ねることで県民や職員、議会を含めて民の声が届かなくなり、風通しが悪くなった。唯我独尊の県政になりつつある。 ――どう変えるのか 15歳までの医療費無料化といったマニフェストを実現したいが、その財源は行政改革で大なたを振るって生み出す。「昆虫の森」など効果を度外視して造った箱物は閉鎖し、売却の可能性を探る。不急の事業や人件費もカットできる。両毛5市と県央各市の合併による政令市作りを勧告する。 ――小寺知事と議会との関係については 議会の使い方を誤ったと思う。監視役、自分の鏡として活用する必要があったのに、敵対勢力にしてしまった。ただ、議会が良質な政策提言集団ではなかった面もある。議会も政務調査能力や県民の声を聞く機能を高めることが必要だ。 ■ 小寺ビジョン ■ 小寺知事が2003年の前回知事選の際発表した19項目の政策目標。当時、10年前と現在の数値、10年後に目標とする数値やレベルを示した。 (おわり) (この連載は、小川聡、笠原一哉、田島大志、横山航、鈴木史生、井上晋治、宮沢輝夫、石原毅人が担当しました)
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