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「歩哨」 ジョバンニ・ファットーリ 1872年 個人蔵<1>芸術史の扉開いた1枚「ケ・ベッロ(なんて美しいんだ)」。それは今年、パリのオルセー美術館で開催された近代イタリア芸術を特集する展覧会でのこと。イタリアから来たとおぼしき観光客の男性が、展示されていた絵の前でしきりに繰り返す光景を見た。 大胆な構図、空はあくまでも青く、道と壁は白亜に輝き、地平線に向かって消えていく。そして白黒の馬に乗る兵士や人物とその影など、あらゆる部分で明暗の対比が絶妙に配置されている。ファットーリの「歩哨」は、今日から見ても、100年以上前の作品とは思えないほど新鮮だ。 現在では、イタリアの国民的画家と言われるファットーリだが、19世紀当時は、そのあまりに革新的な表現や筆致ゆえに理解されず、マッキアイオーリ(斑点で描く画家たち)などと呼ばれ非難されたひとりだった。 20世紀へ続く芸術史上に新しい扉を開いた一枚。そんなイタリアの宝が日本にやってきた。(ふくやま美術館 平泉千枝学芸員) ◇ 福山市西町の「ふくやま美術館」で開催中の、「イタリアの印象派 マッキアイオーリ―光を描いた近代画家たち―」で展示されている63点のうち、代表的な作品を、同美術館の平泉千枝学芸員が紹介する。 【会場】11月29日まで、ふくやま美術館。午前9時半〜午後5時(毎週金曜日と11月28日は午後7時まで)。月曜休館(12日、11月2、23両日は開館。同24日は休館)。入館料は一般900円、高校生以下無料。11月3日まで開催中の「中国陶磁の世界―景徳鎮窯を中心に―」も鑑賞する場合は1400円。 【主催】ふくやま美術館、福山市教育委員会、イタリア文化会館、フィレンツェ美術館特別監督局、伊日財団、読売新聞社、美術館連絡協議会 【協賛】ライオン、清水建設、大日本印刷 【問い合わせ】ふくやま美術館(084・932・2345) (2009年10月8日 読売新聞)
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