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道公安委員会で女性初の委員長に就任した佐々木亮子さん(61)

「体感治安」改善へ 官と 民結ぶ役割果たす

 2003年10月から公安委員に。留置場での自殺防止の取り組みや、変死体の数の多さ――。マスコミで報道されない警察の仕事の数々に、「知れば知るほど感謝と敬意を覚えた」。

 道警の裏金問題も公安委員という立場で経験した。

 「道警は必死になって調査したと思う。あれから、組織の透明性を高める努力をするなど、明らかに変化していると思います」

 札幌市出身。現在、社員教育コンサルタント会社を営む傍ら、財団法人北海道体育文化協会理事長などの公職や、銀行の顧問など数々の要職をこなし、道内を駆け回っている。

 「『前向き病』と言ってもいいくらい。知らない世界であっても、チャンスがあればどんどん受け入れてやってきました」

 転機となったのは、02年7月に道で初の女性副知事に就任したことだ。

 「全く無名の民間人だった私が推薦された。いろんな人が見ていてくれたということ。その期待に応えたかった」

 まず職員の顔に目をつけた。「非常に優秀でまじめな人たちばかりなのに、どうしてこんなに自信がない顔をしているのか」

 公務員は常に批判にさらされ、いい仕事をしてもなかなか評価されない。上司からほめられることもあまりなかったのではないか。そう考えて、いい仕事をした部下は積極的に認めるようにした。職員が生き生きとした顔に変わっていくのが実感できた。

 副知事時代には、親子連れなどに地域文化を知ってもらおうと、開放された文化施設や公共施設で夏の一夜を過ごす「カルチャーナイト」も発案。今では、北海道の夏の風物詩のひとつとなっている。

 本業は新入社員や中間管理職を対象とした社員教育の講師。20年以上続けてきてもめったに遭遇しない瞬間だが、「啄(そったく)」という言葉を感じる時がある。鳥のヒナが卵の中から殻を破ろうとする「」と、親鳥が殻の外をつつく「啄」の力が合わさって初めてヒナがかえるという意味だが、「話をしていると、向こうの顔つきが突然変わる。自分の言っていることが受け入れられた瞬間なのですが、その感動はやみつきになります」。

 検挙率などに表れない道民の「体感治安」をどう改善していくかは道警の最大の課題だ。様々な地域で始まっている防犯活動と道警がどれだけ連携できるかがカギだと考えている。

 副知事時代から、「女性初」と言われることが多くなった。女性という意識で仕事はしていないが、結果や実績を残せば、後に続く女性に影響を与えるという自負もある。「自分には官と民を結びつける役割があると常に思っている。その役割を果たしていきたい」

(新庄秀規)

2007年9月18日  読売新聞)
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