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大学編 変わる授業<88>模擬患者で対人能力磨く (2005年1月5日)

模擬患者で対人能力磨く

 北海道医療大歯学部の教授千葉逸朗(49)が石狩・当別町民を対象に公募した歯科診療の「模擬患者」。学生の実習などでボランティアの町民が患者にふんし、「上の歯が痛いんです」「口臭が気になって」など、様々な仮の症状を訴えて診断してもらう。

 「学生の役に立ちたい」と常日ごろ考えていたJR石狩当別駅の元駅長山本邦造(63)が電話で千葉に連絡すると、すぐに採用が決まった。

 千葉が模擬患者を導入したのは、歯科医師のコミュニケーション能力を高める狙いがある。これまでの診療実習は診療現場の見学が多く、実際に学生が診察しても、患者役に大学の職員や付属病院の看護師など、顔なじみが多いため、なれ合いで終わってしまうことが多かった。

 学外の当別町民に模擬患者として実習現場に来てもらえば、面識のない一般人に対し、学生は見学では経験できない緊張感を持って接し、言葉遣いや説明のわかりやすさなどに苦心する。リアリティーのある実習経験こそが、実用的な対人能力を磨けるというわけだ。千葉は「技術や専門知識はもちろん重要だが、歯科医にとってコミュニケーション能力こそが大切」と言い切る。

 採用された山本は、昨年1月から毎月1、2回の講義を受け、患者を演じる際の心構え、歯科治療の基本的な知識などを学習した。教員を相手にも“患者”を実演して役どころを押さえ、昨年11月、歯学部4年の学生を前にした。

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