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鳴海 鼓大 システム・ケイ社長<下> (2006年1月12日)

ネット放送に熱い思い

写真:写真説明
ネット放送で、誰でも簡単にライブ映像を世界に発信できるようにしたいと話す鳴海社長
 ビートルズなどの曲が流れる札幌・ススキノのライブ・バー「ブリッツ・ビート・クラブ」。ここからは、毎晩のライブ演奏の様子が、インターネットを通じて世界に発信されている。「東京や札幌近郊など、店に来られないお客さんがこれを見てくれるし、時にはリクエストも舞い込む」と、ボーカルで同店のオーナーでもある川尻一明(36)は、ネット放送の威力を実感する。

 映像配信システム開発

 鳴海が経営するシステム・ケイが開発した映像配信システムは、ライブ映像を、ADSL(非対称デジタル加入者線)や光ファイバーなど、高速回線のインターネット回線を通じて利用者に送り届ける。個人でも簡単にネット放送ができるのが特徴だ。

 「世界のどこにいてもライブ映像が楽しめるっていいでしょ」と笑い、「カメラはこれからもっと広がる」と自信を見せる。

 2年前、鳴海はインターネット・カメラシステムに主軸を移した。そのために大幅な増資を行い、約50人の組織体制も大幅に組み替えた。

 インターネット上には、文字や音楽、映像などさまざまなデータが流れる。コンサートのインターネット放送やテレビ番組のネット配信なども普及が進むが「使いやすくすれば、個人が動画を発信する用途も広がるはず」と読んだ。

 まだ、世間での認知度は低かった。ネットワークカメラとは何か、従来のカメラとはどう違うのかなど、売り込みでは基本から説明を始めなければならない状況だった。

 最初は「危機的状況だった」と鳴海は笑って話すが、銀行が顧客からの遠隔相談システムに採用したり、工場の製造現場の管理、警備などに使われるなど採用は進み、2005年9月決算で、売上高は10億円を超えた。システムの採用企業は400社以上、設置場所も1000か所にまで成長。英国の市場調査会社によると、シェアは世界で7番目という。

 「信念を持って行動」

 同社に12年勤務するマネジャーの古谷夕貴子(45)は「優等生と不良っぽさの両方があり、熱意を持って、それを持続させている」と、鳴海の奔放さとエネルギーを話す。

 将来の目標は何か。鳴海は真剣な表情で答える。

 「道内の名だたる企業になること。そして、若い人たちの目標となり、見本となる企業になりたい。北海道が起業に適している地域だと言われるようにもしたい」

 成長のカギは「自分の立ち位置を考えること」と鳴海は話す。自分の場所を客観的に把握、判断、そこから何が出来るのかを考えだし、信念を持って行動するというのだ。

 インターネットは地域のハンデをやすやすと乗り越える。だからこそ北海道にこだわり、その良さを発信していきたい――。鳴海の熱い思いだ。

(敬称略、吉田典之)

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