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ディスポーザー<上> (2006年4月19日)

導入 自治体の判断で

写真:写真説明
秩父別町役場に設置されたディスポーザー。ゴミ出しが楽になるなど、住民サービスとして好評という
 台所の流しの排水口に取り付け、生ゴミを粉砕して下水に流す「ディスポーザー」の普及への動きが高まり始めている。これまで、下水の水質悪化や処理施設の負担過多などの懸念から敬遠されてきたが、国土交通省が昨年7月に発表した旧歌登町(現宗谷・枝幸町)でのモデル実験報告では、ディスポーザー利用による明らかな悪影響は見られなかった。ただ、粗悪品を不当な高値で売りつける訪問販売の心配もあるなど、行政、取扱業者ともに慎重な姿勢で健全な広まりを目指す。

 野菜くずや魚の骨を、モーターの力で細かく砕くディスポーザーは、粉砕装置のみの「単体型」と、下水に流す前に固形分を処理槽で処理し、規定値を満たす水質にして排出する「システム型」の2種類がある。粉砕くずをそのまま下水に流す単体型はこれまで、下水処理施設への負荷が大きいとして敬遠され、東京都では条例で禁止したり、札幌市では自粛を求めている。

 滝川、料金付き認可

 そんな中、滝川市は4月から、月額500円の利用料金で単体型ディスポーザーを使用できるようにした。国土交通省下水道企画課によると、料金付きで利用を認めるのは全国でも非常に珍しいという。

 一見積極的な滝川市の姿勢だが、市都市計画課では「できれば使ってほしくないが、国交省は各自治体に判断を任せている。ゴミ有料化との公平感を保つため、普及台数が少ない今しかないと判断した」と、先手を打った事情を話す。

 国交省が2000年度から3年間、旧歌登町の301か所(下水道接続世帯の36・5%)に単体型を設置したモデル実験では、配水管の堆積(たいせき)物の発生率は最大3倍になったものの、その8割はごくわずかな量で、大きな影響は見られなかった。

 また、処理施設への影響も少なかった。総合的な環境負荷でも、普及率100%の場合、普及率ゼロに比べ1%未満の増加との結果が出た。

 空知・秩父別町での導入も、この結果を裏付ける。同町では04年2月に導入を開始。昨年末での導入世帯は約210戸と、下水(農業集落排水)利用地域の約3割に達する。「当初は心配だったが、調査や京都府の導入自治体視察を重ね、大丈夫と判断した。トラブルはまったくなく、住民からも、においが出る魚の料理がいつでもできるなどと好評」と、同町建設課の戸田保課長は話す。

 札幌は自粛の姿勢

 一方、札幌市では、下水道が歌登や秩父別のような専用ではなく、雨水も一緒に流す「合流式」である点や、大人口を抱えた処理システムに十分な余力が見込めないことなどから、「自粛の姿勢は変えない」(排水指導課)という。

 道都市環境課では「自治体ごとに状況は違うため、それぞれの判断で導入を考えるべきだ」と話す。

 国交省下水道企画課では、「モデル実験は、評価、検討する方法の一例を示したもの。歌登町の結果で、ディスポーザーにお墨付きを与えたわけではない」とくぎを刺しつつも「これまでの色眼鏡を外し、客観的に検討してほしい」と各自治体に判断をゆだねている。

(吉田典之)

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