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「浅井学園」補助金疑惑 <2> 補強面積、実は4分の1 (2005年11月13日)

工事業者「ばれたら大変」

写真:写真説明
文部科学省に浅井学園が提出した文書(下)で、ある校舎の場合、「618・0平方メートル」とされていた壁補強工事の面積が、下請け業者が実際に行った工事の文書(上)では「235・0平方メートル」になっている
 札幌市の学校法人「浅井学園」(浅井幹夫理事長)で12日、浮上した私学補助金を巡る不正疑惑。読売新聞は、問題の工事に関する資料を入手した。文部科学省への報告よりはるかに金額が少ない校舎補修工事の伝票。補助金申請以降、急増した理事長宅改修工事代金の請求書……。学園側は「工事は適正」と主張する。だが、工事関係者は、伝票から読み取れる食い違いの理由を打ち明けた。

 ■CFシート

 学園から文科省へ提出された浅井学園大学・短大校舎補修工事の事業計画書(2001年度)の添付書類に、「壁補強工事」と表現された建材がある。通称「CFシート」。正式名称は炭素繊維(カーボン・ファイバー)シートという。

 建物の四方の壁をくるむように張り付けて、上から塗装を施し、外壁が崩れないよう補強するものだ。

 事業計画書では、CFシート関連費用は、工事総額約1億3300万円のうち約9000万円を占めていた。使用量を合計すると、2681平方メートルになる。

 学園は01年4月に文科省に補助金を申請し、同工事を札幌市内の建設会社(廃業)に発注。同社は塗装業者へ下請けに出した。

 「2681平方メートルだって? とんでもない。元請けの指示で、シートはこれしか注文していない」。塗装業者の示した見積伝票を合計すると、705平方メートルにしかならなかった。

 「CFシートをまいたのは、こことここ」

 業者は図面に、実際に施工した部分を書き込んだ。1号棟から4号棟のうち、施工したのはいずれも壁面の一部だけだった。

 作業員を出した別の業者は、「なぜ建物の1面だけにしかシートを張らないのか疑問だった。実験なのかとさえ考えた」と語る。不正を感じた作業員は「ばれたら大変なことになると思った」と明かした。

 下請けの塗装業者の受注額は2730万円。文科省には総事業費約1億4000万円と報告されていたと知ると、業者は仰天した。

 ■自宅工事

 浅井理事長の自宅は、札幌市中央区の高級住宅街にある。約700平方メートルの敷地に鉄筋コンクリート2階建て約350平方メートルの住宅。校舎補修工事を元請け受注した建設会社は、それまでにも理事長宅の改修工事を請け負っていた。

 下請け業者から同社に届いた理事長宅の改修代金の01年分の請求書は、3月までは計3件だったが、学園が文科省に補助金を申請した4月以降急増し、9月までに60件を超えた。

 学園から建設会社に振り込まれた事業費は、同年8月6日約3989万円、9月5日約6678万円、10月5日約2671万円の計3回。理事長宅の改修工事を行った下請け業者への支払いは、8月6日から10月12日までの間で、少なくとも計56件、約5000万円に上っていた。

 「補助金を取ったが、やった工事の内容は違う。差額は理事長宅の改修に持って行った」

 建設会社関係者は、こう証言している。

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