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「浅井学園」補助金疑惑 <69>自宅改修費の業者請求書・領収証 浅井容疑者あて作らず (2006年3月3日)

 札幌市の学校法人「浅井学園」の前理事長、浅井幹夫容疑者(57)が、学園経費を自宅改修工事に流用したとされる背任事件で、学園工事と浅井容疑者の自宅改修工事の元請け業者だった酒出信二容疑者(35)が、自宅工事については学園に見積書を出していた一方、浅井容疑者あてには請求書や領収証を一切作っていなかったことが2日、わかった。自宅改修費が学園の経費から支出されたことを裏付けるものとして、北海道警は浅井容疑者らを追及している。

 調べによると、酒出容疑者は2001年8〜10月に校舎耐震工事費として約1億3300万円の振り込みを学園から受け、少なくとも約5300万円を自宅工事に流用したとされる。

 酒出容疑者は自宅改修工事について「浅井理事長邸ガラス交換」「円山西町住宅改修工事」などといった名目で見積書を作成し、当時管財課長だった穴沢貢容疑者(49)を中心とする学園管財課に送付していた。

 しかし、本来なら工事完了後に浅井容疑者に送られるべき請求書や、工事代金を受け取った際に浅井容疑者に出す領収証を作成していないことが、酒出容疑者の会社から押収した関係書類などから分かった。

 逮捕前に酒出容疑者は「浅井氏本人から自宅改修工事代としては一切もらってないので領収証があるわけがない。請求書も(浅井容疑者が)払うことなく学園からの入金で処理するため存在しない」などと話していた。同容疑者は道警の調べに対しても同様の供述をしているという。

 浅井容疑者は私的流用が初めて報じられた昨年11月13日、酒出容疑者に自宅工事の偽領収証を書かせていたことも分かっている。

 札幌市の学校法人「浅井学園」は、前理事長の浅井幹夫容疑者(57)が背任容疑で逮捕されたのを受け、学園ホームページに鈴木弘泰理事長名で報告とおわびを掲載した。

 鈴木理事長は「学内に設置した調査委員会では、関係者の証言が食い違い、皆さんの納得を得られなかった。今後の捜査で明らかにされると思う」とし、「判明した実態に即し、適切な対応を取る」としている。

 また、遠藤知恵子浅井学園大・短大学長名のおわびも掲載され、「問題の根が非常に深いことを実感している。刷新されたメンバーで教育の一層の充実を図る」などと訴えている。

再発防止など求め委員長談話…道私立大教組連合

 北海道私立大学教職員組合連合(美馬孝人執行委員長)は2日、浅井学園の背任事件で、再発防止と民主的な大学・短大づくりを求める委員長談話を発表した。声明では、浅井幹夫容疑者らについて、「私学助成制度への社会的信用を根底から失墜させた行為に強い憤りを覚える」と非難した。

 学園側についても「真相究明に及び腰だったと言わざるを得ない」と疑問を投げかけ、「前理事長の独裁体制があったことは疑いがなく、学園民主化という点で、他の私学でも教訓にしなければならない」と強調した。

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