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再生への提言<上> (2007年4月4日)

住民参加へ情報公開重要

写真:写真説明
相次いで発刊された夕張問題の本
 財政再建団体に移行した夕張市は、4月から市役所の職員が半減するという全国的にもほとんどない大リストラ体制の中で、新たな挑戦を始めた。これから、いかに街づくりを進めていくのか――。大学教授、NPO団体などからさまざまな提言が相次いでいる。

 「住民が財政運営の当否を判断できるように、もっと分かりやすい情報開示が必要になる」

 夕張の財政破たんの大きな原因の一つに、財政の不透明さが挙げられている。この点から、広報の重要性を力説するのは京都女子大の橋本行史教授だ。

 このほど発刊した「自治体破たん・『夕張ショック』の本質」(公人の友社)の中で、「改善のための数値目標と工程表も掲載するといった、住民サイドに立って工夫された分かりやすい広報体制の整備」を求めた。

 さらに「夕張市には、農家やその関係者の創意工夫とブランド管理で新しい価値を生み出した夕張メロンという身近な成功例がある」として、点在する産業遺産の保存と整備・ネットワーク化など、持続性ある地域振興策へのシフトを提言した。

 島根大の保母武彦名誉教授、酪農学園大の河合博司教授ら研究者4人も、このほど「夕張 破綻と再生―財政危機から地域を再建するために」(自治体研究社)を刊行した。

 現状を「市民のなかでは『行政に頼らないで自分たちで何かをしよう』という自立の気持ちが生まれてきた」と積極的に評価。その上で「行政請負型から住民参加型に転換し、まちづくりの実践を住民が担い、これを行政がサポートするボランティア型の『実践的住民自治』の推進」などを提言した。

 また、橋本教授と同じように情報公開の重要性を指摘。「市長と行政は、十分な情報を提供する責任を果たさなければならない」と訴えた。

 香川県の大学などで非常勤講師をしている曽根康仁さんは、自ら取得したビジネスモデル特許「FS技術」の夕張への適用を提案した。

 具体的には、夕張市を癒やしの空間と位置づけ、住民が全国の人に家屋をホームステイ的に提供。利用者は1万2000円のFS回数券を購入し、1回4000円の格安料金で利用。家屋の提供者も、安定して運営できる。

 試算によれば、宿泊施設の提供数を1600戸とすれば、1年間で16億円もの利益が確保されるという。

 「長年、瀬戸大橋の通行料金制度について研究してきたが、それを応用し、夕張市に対して少しでも貢献できればと考えている。ぜひ市民に私のアイデアを知ってほしい」と曽根さん。詳しくは、曽根さん(電)090・8975・9653へ。

(吉木俊司)

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