|
| 岩手 トップ | 企画・連載 | 岩手の写真 | 岩手の天気 | イベント情報 | リンク | 取材網 | 読売グループ |
| 天気 | 地図 | ショッピング | 雑誌 | 交通 | 写真 | 動画 | データベース | サイト案内 |
(3)水沢につきまとう不安新競馬場 代償大きく県南の商都。水沢はかつてはこう呼ばれもしたが、この不景気では商業も苦しい。 これといった主力産業がない水沢にあって、水沢競馬は断然の存在感を誇っている。パートも含め、一千人もの雇用を生み、やって来るファンが馬券以外に落とすお金も小さくない。 もはや競馬が基幹産業。もしそれがなくなったら――。 岩手競馬廃止論の高まりに危機感を募らせた水沢競馬の関係者らが昨年八月、「岩手競馬の存続を考える会」(伊藤和会長)をつくった。市も「考える会」発足を受け、経済団体などとともに競馬存続を国に陳情した。 ところが、同じく競馬場を抱える盛岡の熱意は、比べようもなく冷めている。「考える会」には遠野や釜石の競馬ファンも入り、当初二百五十人だった会員は今では五百八十人に増えている。 しかし、盛岡市民は一人もいない。盛岡市や経済団体が独自に活動しているわけでもない。 「考える会」の佐藤栄亀事務局長は「当然盛岡市民にも入ってもらえると思い、会の名前を『水沢競馬』ではなく『岩手競馬』にしたんだが」と落胆する。 県の「岩手競馬のあり方懇談会」でも姿勢は歴然だった。水沢市を代表し、委員になった村田行夫助役が必死に存続を主張してきたのに対し、盛岡の池田克典助役の考えは「財政競馬の考え方からすれば、馬事文化を理由に岩手競馬を存続させることはできない」 盛岡には四百億円以上を投じた新競馬場・オーロパークがある。大レースのほとんどがここで行われ、売り上げも水沢とはけた違いに大きい。だから盛岡市側には「岩手競馬の問題は、水沢競馬場の廃止という結論に落ち着くのではないか」(市幹部)との見方がある。 水沢にはたまったものではない。実は水沢市議会は、オーロパーク建設が持ち上がっていた八八年三月、「今後も競馬事業の好況が続くかは不透明」と、建設凍結を求める要望書を決議している。そしてその予見の通り、競馬は斜陽化し、オーロパークも負の遺産になった。 県競馬組合の構成団体である水沢市も、もちろんその責任の一端を担うべき立場にある。とはいえ、反対したオーロパークのために水沢が犠牲にされるとなれば、やりきれないだろう。 ただ、競馬場の存続が実現したとしても、道は険しい。なかんずく、水沢市が合併を目指す周辺市町村の視線は厳しく、合併協議を難航させる要因になっている。 昨年、隣の胆沢町で開かれた住民懇談会でも、合併が話題になると、町民から「水沢と合併したら岩手競馬の借金を我々も背負うのか」「仮に合併すると決まったとしても、まずは競馬問題を解決してもらわなくては」といった声が相次いだという。 岩手競馬が今の状態で廃止されれば、水沢市は数十億円という規模の負債支払いに追われることになる。そして一千もの人が働く場所を失う。 岩手競馬の存廃は構成団体だけの問題ではない。存続でも廃止でも、必ず大きな代償が待っている。
写真=
|
支局からリンク |
| ▲この画面の上へ |
|
会社案内|
サイトポリシー|
個人情報|
著作権|
リンクポリシー|
お問い合わせ| YOMIURI ONLINE広告ガイド| 新聞広告ガイド| 気流・時事川柳(東京本社版)への投稿| 見出し、記事、写真の無断転載を禁じます Copyright © The Yomiuri Shimbun. |