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<上>不登校など、悩みに“助言”

写真:写真説明
7月で発足2年を迎える「八代不登校・ひきこもりサポートネットワーク」の事務所
 ◆いつか大きく羽ばたいて 

 「お嬢さんが見聞きして判断したことをサポートするのが、親の生きがいじゃないでしょうかね」

 4月上旬。不登校経験があり、現在、生活リズムを崩している娘を持つ母親と向き合い、八代不登校・ひきこもりサポートネットワーク(通称サポネット、八代市大手町)の事務局長、中島昭二さん(64)は、提言した。「一生、昼夜逆転したままの人はきっといないでしょう。無理に変えようとしないで」。相談は約2時間に及んだ。

 30歳代のひきこもりの息子を抱える九州北部の大学教授、自宅から出られず悩む大阪の若者……。様々な事情を抱える人たちが訪問し、電話をかけてくる。

 合併前の旧八代市人権啓発課では、いじめや不登校、家庭問題の相談を電話で行う「ヤングテレフォンやつしろ」を行っていた。中学の美術教諭だった中島さんは2003年4月から3年間、相談員を務めた。

 そのころの相談件数は年間100件超。当時の同課長、市村満さん(59)は「不登校だけでなく、大人のひきこもりも表面化し始めていた」と、深刻さが増していた当時を振り返る。

 中島さんは、こうした現状や、教員時代に14年間にわたり不登校生徒の親の会に携わった経験から、「子どもたちが不利益を被っている状態を改善したい」という思いを募らせていた。

 不登校の原因は、家庭環境や学校での人間関係、病気など様々。対応には家庭と地域、学校、行政の連携が求められ、文部科学省が03年にまとめた報告書「不登校への対応について」でも連携ネットワークの必要性がうたわれた。

 そこで、八代地域の家庭と学校、親の会などの取り組みにつながりを持たせ、地域一体の支援体制を築こうと中島さんと同課が協力。05年7月、サポネットを発足させた。

 ◆家庭や学校、行政で連携し支援体制 ガイドブック出版も

 サポネットの活動趣旨を発信する機会にもなった成果の一つが「不登校・ひきこもり・ニートガイドブック」の出版だった。

 悩みを抱える子どもや若者、その家族のうち、学校や行政機関に相談する人は限られる。「近所や親せきの目を気にして話さないケースも多い」と関係者は口をそろえる。

 サポネットでは、「外に出づらい」「相談先がわからない」といった声に応えるため、県内のフリースクール、親の会、行政の相談窓口、医療機関を調査。活動内容や利用者の体験談の投稿を依頼した。

 ガイドブックでは、電話番号のみを含めると、約100の施設・団体を掲載。表紙には虹色の7羽の鳥と、∞=無限大のリボンを描いた。「悩んでいる子どもや若者も、いつかは夢や希望を持って大きく羽ばたいてくれるはず」との願いが込められている。

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