ニュース 速報 YOMIURI ONLINE(読売新聞)
現在位置は
です

本文です

市「塩漬け土地」活用模索

亀岡市土地開発公社

空きスペースが目立つ亀岡市荒塚町の駐車場

 約47億5000万円の借金を抱える亀岡市土地開発公社(理事長=畠中一樹・亀岡市副市長)の経営再建のため、市が7月末、総務省の土地開発公社経営健全化対策に基づく公社経営健全化団体に指定された。市は今年度から5年間で、公社が保有する約47ヘクタール(3月末現在)のうち、約17ヘクタールを買い取る。買収額は、公社がもともと購入した土地代より利子などで約8億円膨らんだ約22億8000万円。市の年間教育予算の7割に当たるが、土地の活用策は決まっていない。(矢沢慎一)

 市中心部を走る国道9号沿い、荒塚町の駐車場(約670平方メートル)。平日の午後、25台分の駐車区画に止まっていたのは市所有のバス1台だけだった。

 市が北西約1キロで建設した生涯学習施設「ガレリアかめおか」の土地所有者に代替地を提供しようと、公社に同町の約1400平方メートルを取得するよう依頼。公社が1995年、市の債務保証で金融機関から約4億円を借り入れ、購入した。

 所有者の土地はもともと630平方メートルで、移転先では約700平方メートルを購入。残る土地は公社が年1%前後の金利を負担しながら保有し続けている。市は「当初は所有者がどれだけの土地を希望するかわからず、足りなくなったら困ると考え、取得面積を決めた。結果的に見通しを間違った」としている。

   □    ■   

 公社は市の100%出資で、73年に設立された。荒塚町のほか、計画が凍結された工業団地予定地、一部住民の反対で建設場所が変更された火葬場予定地など、保有する土地の98・5%が買い取り後5年を過ぎた〈塩漬け土地〉だ。

 保有地全体の購入費は計約35億円で、全額金融機関から借り入れた。これまでに利子で借金総額が膨らみ、今後も年約5500万円の利子が加わる。市が債務保証をしているため、公社が支払えない場合、市が肩代わりをしなければならない。

 栗山正隆市長は「公社健全化は市の最大の懸案。あらゆる知恵を集め、病巣を取り除く」と話し、市は今月4日、「公社経営健全化計画推進本部」を設置。遅くとも2022年度までに買収した土地の事業化をする計画だが、めどは立っていない。

   ■    □   

 府内では土地開発公社は11団体あり、経営健全化団体は亀岡市が2例目。1例目は、学研都市京都土地開発公社に出資する京田辺市と精華町、旧木津町(木津川市)で、05年6月に指定を受けた。同公社の保有する約7ヘクタールのうち約4ヘクタールを09年度末までに買い進める計画を立て、08年度までに約3ヘクタールを購入した。

 府自治振興課税財政担当の石沢雄一主査は「自治体がバブル期に無目的に土地の先行取得をさせるなどしたため、公社は多くの塩漬け土地を抱えている。利子はどんどん増えており、自治体は塩漬け土地の実態を明らかにし、対策を急ぐべきだ」と話している。

公社経営健全化団体 全国の土地開発公社の経営健全化を目的に、国が2000年に対策を策定。現在は244自治体。指定されると、公社から土地を買い取る際に、10年以内に事業化することを条件に起債が可能になり、利子の半分に地方交付税を充てることができる。また、公社に無利子貸し付けを行う場合も起債が可能になり、起債に伴う利子の4分の1を地方交付税で補える。

2008年11月17日  読売新聞)
現在位置は
です