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<5>国富産米でどぶろく 民宿経営 大山憲一郎さん地域づくりに一役「これまでにない辛口のどぶろくに仕上がりました」と、とびきりの笑顔を見せる。 製造免許を取得したのは昨年8月。国富町の法華嶽公園内に開いた民宿で昨年、町内産の米「イセヒカリ」だけを使ってつくった100リットルを販売した。 味は、こうじや米の配合、仕込み時間といった要素で変化する。温度管理を徹底して米18キロと、こうじ18キロ、水64キロで醸造。昨年10月の町民祭で披露し、予約を受け付けると、飲んだ人からは「甘口のイメージが変わった」。評判は良く、出荷先も半数は町外だ。 同町に生まれ、東京農大では、みそやしょうゆ、チーズといった発酵食品を一通り学んだ。そのうちに、宮崎で味わう機会の少ない日本酒に引かれ、「将来、造ってみよう」との思いが強まった。一方、家業の酢製造メーカー・大山食品(国富町)の長男として、「酒かすで酢をつくってみたい」と、新たな商品開発への意欲も沸いた。 在学中、世界で最も消費されるワインを学ぶことはなかったが、海外の醸造技術への関心は高まった。将来に役立てるつもりで、卒業後はドイツへ留学し、フランクフルト郊外にある小さな村に1年間滞在した。熟成する際、たるの中に窒素ガスを入れ、酸化を防ぐ技術を目の当たりにし、温度管理や熟成技術の高さに驚いた。 24歳で帰国すると、同社へ入り、綾町の工場で営業や総務などの業務をこなす。2006年1月、社長に就任し、昨年8月の民宿開業へと歩みを進めた。 敷地内に鶏約50羽を飼育し、食堂で卵を提供するアイデアを温めている。どぶろくだけでなく、豆乳や豆腐作り、野菜収穫など農作業の多彩なメニューを準備し、体験型の民宿を展開していくつもりだ。 来年夏ごろには、東京か横浜に米や農産加工品などを販売するアンテナショップを開こうと考えている。自然と人、若者と高齢者、都会と地方……。様々な要素をつなぐ「結(ゆい)の宿」として、地域づくりに一役買いたいと願う。 (2009年1月8日 読売新聞)
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