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<103>「天龍峡温泉交流館」(飯田市)

日帰り施設で「再出発」

こぢんまりとした浴場だが、泉質が自慢

 飯田市郊外の名勝「天龍峡」。天竜川を挟んで切り立つ岩場の上のわきで、飯田市営の新しい日帰り入浴施設として先月22日“再出発”した。

 新しいといっても、建物は1972年の建築で、昨年2月まで「温泉宿舎天龍峡」として、第3セクターが運営していた。その後は市が施設を買い取り、企業の研修や大学ゼミの合宿など、団体専用の宿泊施設として使われてきた。

 市や地元観光関係者は今年を「天龍峡再生元年」と位置づけ、明治末期から昭和初期にかけて日本中から多くの観光客を受け入れた約100年前のにぎわいを取り戻そうと、取り組みを始めた。交流館は、観光客や地元住民が気軽に温泉入浴できる目玉施設の一つとして期待も高い。

 広い玄関からロビーに上がると、浴場につながる階段がある。浴場は、もともと「八角展望風呂」と呼ばれていた場所で、八角形の浴場を男女別に半分に仕切ってある。それぞれ10人も入れば満員となる広さだが、女湯からは、眼下に天龍峡にかかるつり橋「つつじ橋」が見える。男湯から橋は見えないが、奥深く濃い緑が広がっている。

 天龍峡で温泉が掘り当てられたのは1989年で、温泉地としての歴史は比較的浅い。源泉の温度は約29度。泉質は単純弱放射能温泉、いわゆるラドン温泉だ。湯はほぼ無色透明のつるつるとした肌触り。アトピー性皮膚炎や婦人病に良いとされている。

 館のもう一つの特徴は、湯を加熱するのに木質ペレットを燃料としたボイラーが新たに使われていること。間伐材などを加工した木質ペレットを年約60トン使うが、燃料代は、灯油に比べると年約100万円節約できるという。

 館のわきには、天龍峡を約1時間で周回できる遊歩道もあり、入浴後の散歩で感じる風が心地よい。施設の管理を担当している市観光課天龍峡事務所の木下悦夫さん(51)は「女性客の人気が高い。天龍峡再生に地域を挙げて取り組んでいるので、ぜひ利用して」と話している。(柳沢譲)

 

<メモ> 飯田市川路4992の1。(電)0265・27・4011。三遠南信自動車道天龍峡インターチェンジから車で3分。JR飯田線天竜峡駅から徒歩5分。営業時間は午後1時から午後8時。水曜定休。冬季(12月から3月末まで)休業予定。入浴料は大人400円、小学生以下200円。

2008年7月19日  読売新聞)
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