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ロイ・リキテンスタイン《泣く少女》1963年印刷物の色、網点再現日用品や既存のイメージを作品として描くことは現在ではそう珍しいことではない。しかし今から40年以上も前、コミックや雑誌の広告、映画スターの写真などを作品のイメージとして取り入れることは、当時の美術からすれば画期的なことであった。その美術こそ「ポップ・アート」である。 代表作家の一人であるロイ・リキテンスタイン(1923〜97)は、幼い息子たちにせがまれてミッキーマウスの大きな絵を描いた。その時気付いたのが、印刷物を拡大していくと、ベンデイ・ドットと呼ばれる網点が見えることだ。リキテンスタインは印刷物に使われる赤、黄、青の3原色と黒の限られた色を使って、表現した。 漫画のイメージのみならず、印刷物の色や網点という技術までをも見事に再現している。描かれた作品は印刷物同様、まるで機械で作られたかのようである。 (県信濃美術館学芸員 石井絵美) (2009年11月5日 読売新聞)
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